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┃       金 融 年 金 イ ン フ ォ メ ー シ ョ ン

┃                     第29号 2006年9月1日
┃   NPO法人 金融・年金問題教育普及ネットワーク メールマガジン
┃             ホームページ http://kinyunenkin.jp/
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 このメールマガジンは、「連合」と提携して、労働組合・勤労者の立場
 から退職給付制度に関するコンサルティングや投資教育を展開している
 「NPO法人 金融・年金問題教育普及ネットワーク(略称:NPO金融年金
 ネットワーク)」が企画・編集・発行するものです。金融・年金に関す
 る情報や意見交換のスペースをご提供することを目的にしています。企
 画・編集には(株)格付投資情報センターのご協力を頂いています。
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■■ 目次 ■■
●特集レポート
「企業年金コンサルティングの現場から」(12)
●NPOトピックス
1. マーケットトピックス「経済指標やや緩やかに」
2. 年金トピックス「確定拠出年金ビジネスの最新事情」
●NPO連載講座
「豊かな将来設計のためのライフプランの立て方」(1)
●NPOアクティビティー
1. NPO金融年金ネットワークが最近、企画・運営した
  「確定拠出年金インストラクター育成セミナー」の活動事例
  ――労働金庫連合会
2. 出版のお知らせ
  最新版・2006年版発売!「労働組合のための退職金・企業年金制度移行
  対応ハンドブック」
●NPOデータ
(株)格付投資情報センター提供 確定拠出年金ファンドデータ

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┃ ■特集レポート
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「企業年金コンサルティングの現場から」(12)
            (株)格付投資情報センター投資評価本部
            年金事業部副部長 チーフアナリスト 坂井信夫
 ◇◆◇
 国民年金保険料の不正免除問題で、社会保険庁職員約2,000人が処分され
たという。不正は不正なので当然のことではあるが、今回はこの事件につい
て視点を変えてみてみたい。
 私は、今回の一連の報道による最大の効果を、保険料免除という言葉が世
間に広く認知されたことではないかと思っている。ご承知の通り国民年金は
原則として20歳で加入、60歳までの40年間保険料を納付することで、65歳か
ら「満額」の年金が受給できる制度である。18年度の場合給付額は79万2,100
円である。そして保険料を納付している加入期間が月単位で減少するほど、
その給付額も減少するというしくみである。保険料を一切納付しなければ、
年金給付額はゼロである。ただし、倒産等による失業や商売の都合で所得が
減少した、あるいは学生である場合など、経済的に保険料納付が困難な場合
に何らかの救済をしようという主旨の制度が、話題の「保険料免除」制度な
のである。
 制度の詳細は各市町村のホームページなどにゆずるが、この手続きをして
おくと、将来保険料をまとめて納められる状況になった時、過去10年分まで
遡っての納付が可能である。また、仮に納付できなかった期間についても、
年金額の最低3分の1は給付される。ちなみにこの3分の1は「国庫負担」割合
と同じなので、いずれは2分の1に増えるだろう。
 あるいは不幸にも何らかの事故に遭遇し、身体的障害をおってしまった20
歳の学生が障害年金を受給することもありうる。公的年金問題を「あさまし
い損得勘定」で議論しようとは思わないが、「金がないから払えません!」
と居直るより、真摯に免除申請をする方がよほどお得なのではないだろうか。
厄介な手続きなどはあるものの、加入員として保険料免除制度自体を知って
おくことは決して損にはならないだろう。
 最後に、社保庁職員の不適切な処理を決してかばうつもりはないが、断じ
て忘れてならないことがある。それは、不正処理された22万人の方たちがそ
もそも免除申請もしない、保険料の未納者であるということだ。彼らがちゃ
んと保険料を納めていれば今回のような不正処理は起こりようもない。保険
料納付が困難な場合の救済制度はあるのだから、「何の行動もしない」保険
料未納者は、その怠慢ぶりを社会的にもっと責められてよいのではないか。
この方たちは社保庁職員の不正を怒る前に自分の不勉強を省みるべきだろう。
 ◆◇◆

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┃ ■NPOトピックス
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1. マーケットトピックス ――――――――――――――――――――――
「経済指標やや緩やかに」
          NPO金融年金ネットワーク 証券アナリスト 塩見雅史
 ◇◆◇
 8月の金融市場は7月と同様に長期金利は主要国で0.2〜0.3%低下、為替は
3ヵ月続いての円安となる117円/ドルとなった。一方、株式は主要国で上昇
したが、日本は欧米の前月比2%前後と比較して同3%の高い値上がりを示し
た(8/25現在)。金利の低下は世界的に景況感が後退していること、為替は
日本の金利が依然として低いことによる金利差、米財務長官の「強いドル」
発言があったことにも因るようだ。株式は金利上昇に歯止めがかかったとの
見方から反転した。
 ところで、為替に関しては米国が唱える「強いドルは国益にかなう」に対
して、次第に米国も対外不均衡是正のためには、現在とは逆のドル安が不可
欠であるとの声も高まっているので、先行き円高に向かうとの見方は捨てき
れないと考えている。また、株式の復調は、米国の金利引き上げ観測が遠の
いたこと、アジア市場の回復、日本株大幅下落の反動、などと見られている。
しかしながら、最近発表の日本の経済指標(後述)が事前の思惑よりは弱い
数値が出ていることもあって、まだしばらくは日本株が強い上昇を示すには
時間がかかるとの見方も変えておりません。
 8月に発表された重要な指標には、8月中旬の2006年4〜6月期のGDP1次速報
と下旬の7月消費者物価指数(CPI)があった。4〜6月期のGDPは前期比年率
+0.8%と1〜3月の同+2.7%からは鈍化した。インフレ懸念から金融引き締
め、その効果がではじめ、海外景気に落ち着き、その影響で輸出の減速につ
ながった模様。一方で、個人消費や民間設備投資などは活発で、いわゆる内
需は相対的に好調に推移している。このため、日本の調査機関は2006年度の
日本経済見通しをわずかではあるが引き下げている。
 7月のCPIは前年比+0.2%と事前の思惑+0.5%と比較して低い数値と
なった。これは2000年基準から2005年基準へと変更されたことによる特殊要
因として0.2%程度の読み誤りがあったと見られてはいる。新基準では6月も
+0.2%と計算されており、7月と同水準。仮に2000年基準では7月は6月と同
じ+0.6%となり、いずれにしても物価は安定した状況が続いた。これを受
け、今後の日銀は金利引き上げにより慎重な姿勢に変わるという見方にやや
トーンダウンする見方が出始める一方で、金融政策の判断の遅れは、資産バ
ブルが発生するリスクの可能性も指摘され、CPIへの注目度があがることへ
の警鐘を鳴らす金融関係者もいる。
 9月20日には自民党総裁選が予定されていますが、次期政権の課題は、(1)
行革推進、(2)財政構造改革、(3)格差問題是正、(4)アジア外交、など。基
本的に小泉路線継承となれば、金融市場波乱にはつながらないことになるで
しょう。
  〔なお、ここにお示ししました内容は、可能な限り信頼できる情報に基
   づき記述しておりますが、誤解を生じる記述、筆者の理解の変化等あ
   りましたら後日訂正させて頂く事があります。また、この内容に基づ
   き、証券等の投資で損失を蒙られても責任は負いかねます。〕
 ◆◇◆

2. 年金トピックス ―――――――――――――――――――――――――
「確定拠出年金ビジネスの最新事情」
    NPO金融年金ネットワーク 社会保険労務士・DCアドバイザー・AFP
                              植村昌機
 ◇◆◇
 格付投資情報センターが、厚生労働省に2006年3月末登録する全国の運営
管理機関683社を対象に業務の委託状況調査を行い、75社から回答を得た。
以下にその結果をまとめた。
 1. 加入者数
 05年から06年3月末までの1年間では、加入者を5万人以上増やしたのは日
本確定拠出年金コンサルティング(DCJ)と日本生命の2社。一方、地銀や信
金は500人未満の加入者増にとどまったのが41社であった。DCJとみずほグルー
プ、日本生命、野村年金サポート&サービス(NASA)の4社は、それぞれ20万
人以上の加入者から受託している。この4社で全加入者の約6割を占める。加
入者数でみた受託実績は、二極化が鮮明になっているが、今後は、さらに変
動しそうだ。日立製作所、キヤノン、東京電力など大手企業の受託を控えて
いて、その結果で勢力図も変わりそうだ。
 2. 規約数
 この1年間で規約数を最も増やしたのは日本生命で98件。DCJが95件、損保
ジャパンDC証券が87件。他の運営管理機関の規約を引き継いだところが増や
している。新規受託がなかったところは29社で、回答のあった75社の約4割
にあたる。
 3. 加入企業数
 東京海上日動がこの1年間で475社増やした結果、3月末で953社となり、2
位以下に200社以上の大差をつけた。その他、日本生命、みずほグループ、
J-PEC、DCJら5社で導入企業全体の約5割以上を占める。東京海上日動は、総
合型プランを自社営業網の活用と地方銀行との提携で企業数を増やしている。
1社当たりの加入者数は61.7人と中小企業の受託を増やしている。
 4. サービス内容
 制度発足当初とは変質していて、運営管理業務よりも収益性が高い運用商
品提供業務に事業の軸足を移している。運営管理機関は販売手数料目当てに、
運用商品の販売会社を兼ねる場合が多い。独占する運営管理機関もあり、運
用商品も系列の運用商品、特に運用報酬の高いアクティブファンドを提供す
る向きもある。一方で、企業が運営管理機関を評価するモノサシにも変化の
兆しが見られる。資本や取引関係、料金だけでなく、本質のサービス面でも
競争原理が働きだしている。最近は、制度導入後の投資教育などの支援を含
めた、広範囲なサービスが問われ始めている。
加入者向けサービスの改善はもちろん、確定拠出年金の導入には多くの事務
負担が生じる。それだけに、制度運営を支援するアフターケアの良し悪しが、
サービス会社の重要な選考基準となったようだ。
 平成11年度末の適格年金廃止を控え、確定拠出年金導入企業が増えること
から、制度の発展のために、この10月に、主要運営管理機関を中心に業界団
体を立ち上げる動きがある。
 ◆◇◆

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┃ ■NPO連載講座
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「豊かな将来設計のためのライフプランの立て方」(1)
    NPO金融年金ネットワーク ファイナンシャルプランナー 明田一美
 ◇◆◇
 初めまして、ファイナンシャルプランナーの明田一美です。
 今回から、【パーソナルファイナンス〜ライフプランニング(私たちの暮
らしとお金)】について、ご案内をしていきたいと思います。
 ファイナンスという言葉は、元々はお金を払って決済する、という意味で
した。今では、もっと広く、人生の夢を叶えるために、計画(ライフイベン
ト)の優先順位を決め、それを実行するために必要なお金を準備することも
含まれるようになりました。お金を準備することには、借りるだけでなく、
将来に向けての資産運用も含まれます。
 ファイナンシャルプランに影響を及ぼす要因として、(1)生活状態(現状
分析)、(2)生活をするうえでの価値観、(3)経済の状況があります。
 2004年の年金制度改革で、「マクロ経済スライド」が導入されました。
「マクロ経済スライド」とは、賃金水準や物価の変動以外に、実際に年金保
険料を払っている被保険者数や平均寿命の延びを反映させる仕組みです。20
年後には、今年年金を受け取っている人より年金の受給水準が3割程度減る
と言われています。つまり公的年金だけでは生活ができにくい人が増えるこ
とになります。年金が少なくなればなるほど、老後資金をどのくらい準備で
きたかにより格差が出てきます。安心して人生を送るには、今から準備をす
ることが大切です。どのような生活を送るかによって必要な資金は違ってき
ます。資金が足りなくなってから焦っても間に合いません。今から将来のこ
とを考え計画することが大切です。
 パーソナル・ファイナンシャル・プランの目的は個人が満足するライフデ
ザインとそれに基づくライフプランを作成することだと思います。そのため
に必要な情報を連載していきたいと考えています。どうぞ よろしくお願い
いたします。
********************************************************************
掲載予定内容
 1. 全体的な、パーソナルファイナンスとライフプランについて
 2. 時間価値について − 現在価値と将来価値 
 3. ライフイベント表を作成できるように
 4. キャッシュフロー表を作成し、分析できるように
 5. バランスシートを作成し、分析できるように
 6. パーソナルファイナンスと6つの領域
  (1)ライフプライニング・リタイアメントプランニング
  (2)リスクマネジメントー保障・補償設計
  (3)タックスプランニング
  (4)金融資産運用設計
  (5)不動産運用設計
  (6)相続・事業承継設計
 7. パーソナル資金計画
  (1)教育
  (2)住まい
  (3)リタイアメント
 8. 各種ローンとカード
 9. 資産を守る
10. 資産運用
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┃ ■NPOアクティビティー
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1. NPO金融年金ネットワークが最近、企画・運営した     ―――――
  「確定拠出年金インストラクター育成セミナー」の活動事例
  ――労働金庫連合会
 ◇◆◇
 今回は、労働金庫連合会「加入者教育のための研修会」において、当NPO
の「確定拠出年金アドバイザー育成セミナー」プログラムを活用して頂きま
した。
 労働金庫連合会のケースは、会員(労働組合)向けサービスの一環として、
会社が労働組合の協力を得て行う加入者教育を支援すべく、同連合会が「役
割発揮宣言」をし、傘下13の地域労金に継続教育の「専門担当者」を育成す
るもの。加入者教育用のテキストを作成するとともに、専門担当者に対し、
その考え方と知識の習得、テキストの扱い方などの研修を開始した。2日間
の研修の初日は各金融商品における運用(投資信託等)のポイントと確定拠
出年金の運用の考え方(投資理論等)の理解を目的に当NPOが担当し、2日目
は独自作成テキスト「加入者教育ガイドブック」の使い方など実践手法の習
得にあてた。講師派遣を含め、会社側の取り組みの強化を働きかける。講師
派遣にも当NPOが協力することになっている。
  *
 インストラクター育成の対象者は労組本部・支部において、確定拠出年金
制度の運営を所管する労組役員又は職員です。制度の正しい運用に向けて理
解を深め、金融・経済に関する正しいの習得および考える機会として、ご提
案いたします。
「確定拠出年金インストラクター育成セミナー」基本コース・・・3日コー
ス、2日コースなど。ご要望にあわせて日程や内容を編成します。
テーマ別専門研修コース・・・2時間。講座内容等詳細は、下記ホームペー
ジでご覧下さい。
 → http://kinyunenkin.jp/04service02.htm
 ◆◇◆

2. 出版のお知らせ ―――――――――――――――――――――――――
 ◇◆◇
《最新版・2006年版発売!!》
「労働組合のための退職金・企業年金制度移行対応ハンドブック」
 日本労働組合総連合会/NPO法人 金融・年金問題教育普及ネットワーク
 共編
 2006年版 平成17年11月30日発行A4判・102頁・2色刷り・頒価1部1,000円
 (荷造り・送料実費を頂きます)
 内容詳細は下記のURLをご覧ください。
 → http://kinyunenkin.jp/09syuppan.htm

 退職給付制度の再編は、一部の大企業で進められているに過ぎず、今後は、
企業規模を問わず残る5万社に波及して、しかも制度の廃止が決まっている
適格年金からの移行が本格的に進行すると予想されます。また、確定拠出年
金を先行して導入した企業においては、加入者に対する投資教育が十分に行
われない等の新たな問題も発生しています。
本書は、ご好評を頂き、増刷を重ねた2005年版のデータ等を最新のものに改
訂し、「高齢者雇用制度と年金」、「企業年金のポータビリティー(通算制
度)」、「投資教育の考え方」等、今日的なテーマを取り上げ大幅加筆した
ものです。
 会社から制度再編提案がなされた時点で、労組役員の皆様が、公的年金か
ら会社提案まで内容を熟知していることが労使交渉のポイントです。そのた
めには、年金制度の基本知識と制度移行に際して従業員サイドからの留意点
を労組役員の方々が共通に認識することが第一歩です。そこで、本書をテキ
ストや副読本として、年金研修会、勉強会の実施をお勧めします。また、加
盟単組からのご相談があった際に、本書を参考にして対応されている産別も
見受けられるようになりました。
 本書のお申し込み、お問い合わせ、ご質問、ご相談、研修会講師派遣のご
要望等ございましたら、下記までご連絡をお願い申し上げます。
 NPO金融年金ネットワーク事務局
 メールアドレス:   電話:03-5444-0539
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┃ ■NPOデータ
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確定拠出年金ファンドデータ  提供:(株)格付投資情報センター
 → http://kinyunenkin.jp/data/dc_data_200607.pdf
(PDFファイル 3キロバイト)
確定拠出年金向け投資信託の運用成績上位10位(2006年 7月末基準)のデー
タを上記のURLでご紹介しています。
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●次号(30号)は10月2日に送信予定です。
【NPO金融年金ネットワーク・メールマガジン】
 企画・編集・発行:NPO法人 金融・年金問題教育普及ネットワーク
 協力:(株)格付投資情報センター
【メールアドレスの変更および配信中止/バックナンバー閲覧】
 → http://kinyunenkin.jp/08mailmaga.htm
【内容に関するご意見・ご感想】
本メールの送信アドレスは送信専用ですので、直接ご返信になることはでき
ません。ご意見・ご感想等は、下記アドレスまでお願い致します。
 → 
※禁・無断転載 このメールマガジンの著作権は上記発行者に帰属します。


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