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金融年金インフォメーション 第 34 号
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┃       金 融 年 金 イ ン フ ォ メ ー シ ョ ン

┃                     第34号 2007年2月1日
┃   NPO法人 金融・年金問題教育普及ネットワーク メールマガジン
┃             ホームページ http://kinyunenkin.jp/
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 このメールマガジンは、「連合」と提携して、労働組合・勤労者の立場
 から退職給付制度に関するコンサルティングや投資教育を展開している
 「NPO法人 金融・年金問題教育普及ネットワーク(略称:NPO金融年金
 ネットワーク)」が企画・編集・発行するものです。金融・年金に関す
 る情報や意見交換のスペースをご提供することを目的にしています。企
 画・編集には(株)格付投資情報センターのご協力を頂いています。
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■■ 目次 ■■
●特集レポート
「企業年金コンサルティングの現場から」(17)
●NPOトピックス
1. マーケットトピックス「消費論議(1)」
2. 年金トピックス「適格年金、4年半で3万件減少、6割が廃止、4割が他制
  度へ」
  ――大手生保、信託銀行21社調査から――
●NPO連載講座
「豊かな将来設計のためのライフプランの立て方」(6)
●NPOアクティビティー
  創刊!! 「働く人のためのライフプランニングと企業年金の活用ハンドブッ
  ク」
  最新版・2007年版発売!「労働組合のための退職金・企業年金制度移行対応
  ハンドブック」
●NPOデータ
(株)格付投資情報センター提供 確定拠出年金ファンドデータ

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┃ ■特集レポート
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「企業年金コンサルティングの現場から」(17)
            (株)格付投資情報センター投資評価本部
            年金事業部副部長 チーフアナリスト 坂井信夫
 ◇◆◇
 学校給食費の未払い額が22億円に達するという。しかし経済的要因等で払
えないケースは3割程度で、残りは負担能力あるが払わない、「食い逃げ」
の家庭だそうだ。
 数日前のワイドショーではこれに関連して、「経済的理由で支払いが滞っ
た家庭の場合は、遅れてでも払ってくれるケースが多い。」とコメントして
いた。国民年金の保険料でもこれと似たような話を行政官OBから聞いたこと
がある。曰く、経済的な要因で、年金保険料の免除手続きをちゃんとした人
には、後日少しでも余裕ができたときに、未払い保険料を後納する方々が多
いそうである。
 ほおかぶりの未払い者とは、同じ未払い者でもその人間性において天と地
ほどの差を感じるとともに、経済的に裕福で確信的に未払いであり続ける人
間のモラル、社会性、公共心、等々については大いに疑問を感じる。以前も
書いたがこの無責任さは恥じるべきだし、もっと責められていいと思う。
 さて、年金の世界では今回の通常国会で、被用者年金の一元化が法案とし
て提出、議論される見込みである。個人的には一元化は賛成として、公務員
年金の扱いについての議論などで、正直なところやや感情的なものが先行し
ているのではないかという危惧を抱いた。年金受給は権利であると言う視点
に立てば、特に公的年金受給者の受給額削減は相当慎重であるべきだと思っ
ている。その対象が公務員だったとしてもその権利を簡単に国が反故にする
ような事例は、いつか我々民間の公的年金にもそっくり跳ね返ってくるかも
しれない。知らぬうちに自分達の首を絞めていたなんて事は避けたいところ
である。
 今の年金制度で未来永劫問題なし、などとは言い切れないのも事実ではあ
る。しかしそれよりも、給食を食い逃げする、車内で老人に席を譲らない等
の公共性、社会性の欠落した人物の増加による社会の崩壊こそが、年金制度
の将来を楽観させにくい最大の要因だと私は思っている。あくまで社会とい
う土台あっての年金制度なのである。
 昨年ベストセラーになり、流行語にもなった言葉だが、お互いにまず自分
自身の品格を省みるべき時期ではないだろうか。
 以上、大脱線な内容の今回、至らぬ表現についてはご勘弁いただきたい。
二つの未納問題以外でも品格を疑う事件・事故の多い昨今だが、さて年金制
度の将来に対する品格ある議論を国会に期待するのは高望みだろうか。
 ◆◇◆

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┃ ■NPOトピックス
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1. マーケットトピックス ――――――――――――――――――――――
「消費論議(1)」
          NPO金融年金ネットワーク 証券アナリスト 塩見雅史
 ◇◆◇
 2007年が明けた1月の金融市場は比較的落ち着いた動きで始まった。為替
がそうは言ってもやや波乱の幕開けだったかも知れませんが、1ドルに対し
前月末比2.7円の円安進行に。株式は世界的にほぼ前月末水準、日本株が中
でも強い展開で、TOPIXで2.8%上昇した。金利もほぼ横這い圏での推移であっ
た(1月26日現在)。
 2007年に入り消費論議が再び注目され始めたのではとの印象があります。
いろいろな人達が、いろいろな観点から議論のテーブルにのってきました。
たとえば、(1)日銀の金利引き上げ時期がいつか、(2)企業部門(設備投資、
輸出)から家計部門(消費)へと日本の景気牽引役の交代があるのか、(3)
ちょっとした円高の動きが円安水準から円高に一気に転換するのか、(4)株
式や不動産などへの資金流入が一段と加速し土地高、株高が起こるのか、な
ど。
 日銀の2回目の金利引き上げ時期については、比較的早い時期に実施され
るとの見方もあったが、1月17・18日の日銀政策決定会合では見送られた。
消費者物価の低下傾向に個人消費が盛り上がらないことから、利上げ理由が
見当たらなかったうえに、利上げに否定的な政府との対立回避との見方もあ
る。一方では、日本国内の一部の地価高騰、商品や為替市場でのそれぞれ高
騰、円安も金利低下が招いたミニバブルとの指摘もあって、一概に消費が弱
いからとの一言で低金利に放置する理由はあたらないとの見方もある。
 個人消費の方向性やその強さが計りかねたのが2006年であった。一般的に
今の所得増加は業績に応じて増減可能な賞与に反映されており、これでは消
費性向があがらない。このことに05年の株高の反動による資産効果喪失、天
候不順、などが個人消費に悪影響を与えたと言われる。もう一方で、日本企
業が低賃金・巨大労働市場の中国を主にコスト競争上、賃金抑制姿勢が続い
ていることと、団塊世代の退職に対し、若者世代のより低賃金層への人口動
態の変化、が賃金上昇率を引き下げているとの見方もある。しかしこの考え
方では、企業部門が引き続き好調で景気の牽引役となり、金利は低水準継続、
為替は円安基調に変化がないとの見方に立つことになり、これまでの経過を
さらに後押しすることになり、家計部門への期待は低い。
 日本国内の個人消費は現状強いとは言い難いが、労働市場の需給がタイト
化していると言われる今日以降は、所得の増加を期待するというのが、金融
関係者の大方の意見である。次回は残った2テーマについて考えます。
  〔なお、ここにお示ししました内容は、可能な限り信頼できる情報に基
   づき記述しておりますが、誤解を生じる記述、筆者の理解の変化等あ
   りましたら後日訂正させて頂く事があります。また、この内容に基づ
   き、証券等の投資で損失を蒙られても責任は負いかねます。〕
 ◆◇◆

2. 年金トピックス ―――――――――――――――――――――――――
「適格年金、4年半で3万件減少、6割が廃止、4割が他制度へ」
 ――大手生保、信託銀行21社調査から――
    NPO金融年金ネットワーク 社会保険労務士・DCアドバイザー・AFP
                              植村昌機
 ◇◆◇
 格付投資情報センターが、適格年金の総幹事契約がある主な受託機関を対
象に、総幹事になっている適格年金の移行・廃止の状況を調査した。
 01年度末で7万3913件あった適格年金は05年度末までに2万8823件減少し、
4万5090件となった。06年度は9月末までの半年間で3000件以上が減少したが、
なお、4万件以上残っている。01年度末から06年9月末までの4年半で中退共
を含む他の企業年金制度へ移行したのは約12000件で全体の40.3%、どの制
度へも移行せずに廃止となったのは約1万8000件で全体の59.7%に達してい
る。移行先として最も多いのが中退共の約9300件で、移行先の77.7%を占め
る。確定拠出年金が2002件(同16.5%)、確定給付企業年金(同6.8%)が
822件(同6.8%)と続く。
 現在、生保会社が総幹事を務める適格年金の移行先として「主流」になっ
ているのが中退共だが、その傾向も変化している。中退共は予定利率が1%
で、加入者にとって有利とはいえない。生保会社によっては、中退共への移
行よりも、給付設計を自由度がある確定給付企業年金への移行を推奨してい
る。従業員100名以上ならば確定給付企業年金や確定拠出年金への移行を提
案する生保もある。
 他方、適格年金から他の制度へ移行せず純粋に廃止した件数は、06年4月
から9月末までの半年間で1129件。全体の36.9%に達している。このような
場合は、退職一時金制度、前払退職金制度などへ移行しているとみられるが、
業績悪化などから受け皿となる退職給付制度を用意しないままの企業もある。
退職金の財源は適格年金を廃止してしまえば、社内で準備することになる。
このため、生保会社は養老保険や定期保険などを中心に積み立て手段を提案
するところもある。企業は保険料の半額を損金参入できるため、退職金の準
備を節税しながらできるからである。しかし、業績が悪いときには解約して
解約返戻金を運転資金にあてるなど退職金に充当される保証もないことから、
受給権の保全という点で不安が残る。適格年金の移行に際しては、退職給付
制度の廃止という事態にならないよう、さらに資産を社外に保全する何らか
の企業年金制度へ移行することが、退職金の保全という観点から留意すべき
ポイントであろう。
 ◆◇◆

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃ ■NPO連載講座
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「豊かな将来設計のためのライフプランの立て方」(6)
    NPO金融年金ネットワーク ファイナンシャルプランナー 明田一美
 ◇◆◇
 1月21日、確定拠出年金の加入者が200万人を超えたことが明らかになり、
資産残高も昨年末に3兆円規模に拡大したとみられています。しかし、老後
保障額の確保には課題も指摘され、今後、拠出限度額の引き上げや加入者の
追加拠出が求められています。
 今回は、将来の数値を把握するうえでの最重要ツール「キャッシュフロー
表の作成(1)」について、ご案内します。

1. キャッシュフローとは
 ライフプランにおける家計のキャッシュフローとは、一定期間の家計の全
収入と全支出から把握する収支と、その結果増減する金融資産残高のことを
いいます。年間キャッシュフローをもとに、多年度、多期間にわたる将来の
収支状況や金融資産残高を予想し、表形式にまとめたものを(ライフプラン
ニングにおける)キャッシュフロー表と呼んでいます。
 現在の家計の収支と貯蓄残高の額と、将来の収支・貯蓄残高の推移が一覧
できるので「家計力」を年次別に把握することができます。それにより、資
金面からみて、ライフプランの達成が可能かどうかの予測や、問題点が把握
できます。そして、問題点解決のための対策が可能となります。

2. キャッシュフロー表の予測
 キャッシュフロー表を作成するには、給与等収入の期待収益率や、物価、
教育費などの変動率の予測、運用利率の予測が重要となります。
 (1)ライフイベント表に記入した現在価値での予算や、今後見込める収入
   を将来価値に引きなおします。
 (2)運用益の計算や、必要資金を準備するには毎年の貯蓄額をどれくらい
   にすべきかなどの計算も必要となります。

3. 年収と可処分所得
 キャッシュフロー表を作成するにあたっては、企業が税引き後利益を重視
するように、個人の場合も税金、社会保険料を引いた「可処分所得」を把握
することが重要です。
 (1)年収
 税金(所得税、住民税)や社会保険料(年金保険料、健康保険料など)を
含めた受取総額で、表面的な収入のことです。
 (2)所得
 ・給与収入の場合は、給与の受取総額から給与所得控除を控除した後の金額
 ・自営業者の場合は、収入の総額から必要経費(その収入を得るために支
  出した経費)を控除した金額
 (3)可処分所得
 自分で自由に使える(処分可能な)お金のこと
 ・サラリーマンなど給与所得者の可処分所得は、年収から必ず支払わなけ
  ればならない所得税や住民税、社会保険料を差引いた後の金額
   ※給与から天引きされる財形貯蓄や民間保険料は自由に選択できる支
    出なので、可処分所得のうちに含まれます。
 ・自営業者など事業所得の場合、事業収入から事業経費と社会保険料、税
  金を差引いた後の金額
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┃ ■NPOアクティビティー
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出版のお知らせ ――――――――――――――――――――――――――
 ◇◆◇
《創刊!!》
「働く人のためのライフプランニングと企業年金の活用ハンドブック」
 ――企業年金制度の適切な運営と豊かなセカンドライフ設計――
 NPO法人 金融・年金問題教育普及ネットワーク:編
 日本労働組合総連合会:協力
 平成18年11月30日発行
 A4判・120頁・頒価1部1,500円(荷造り・送料実費を頂きます)
 内容詳細は下記のURLをご覧ください。
 → http://kinyunenkin.jp/09syuppan.htm#02

 勤労者が将来の人生設計を考える上で、社会保障制度や企業の退職給付制
度を理解し、さらに資産を有効に活用するための運用の知識を持つことが大
切です。本書は働く人たちのライフプランを実現するための総合的かつ基本
的な知識をまとめたものですが、企業又は労働組合内にライフプランや年金
制度のリーダーとなり、従業員の日常的な疑問に答えられ、また健全な制度
運営のために改善提案のできる人材の育成のためのテキストともなるよう、
念頭において記述しています。
 〈主な内容〉
 ライフプランと企業年金、公的年金その他の公的給付/確定拠出年金制度
の運用の視点と課題/企業年金通算制度の仕組みと課題/確定拠出年金の運
用の考え方/金融商品運用のポイント/投資信託の仕組みと特長/確定拠出年
金の運用の実例

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《最新版・2007年版発売!!》
「労働組合のための退職金・企業年金制度移行対応ハンドブック」
 日本労働組合総連合会/NPO法人 金融・年金問題教育普及ネットワーク
 共編
 2007年版 平成18年11月30日発行
 A4判・104頁・2色刷り・頒価1部1,000円(荷造り・送料実費を頂きます)
 内容詳細は下記のURLをご覧ください。
 → http://kinyunenkin.jp/09syuppan.htm#01

 退職給付制度の再編は、一部の大企業で進められているに過ぎず、今後は、
企業規模を問わず残る4万社に波及して、しかも制度の廃止が決まっている
適格年金からの移行が本格的に進行すると予想されます。また、確定拠出年
金を先行して導入した企業においては、加入者に対する投資教育が十分に行
われない等の新たな問題も発生しています。
 本書は、2006年版のデータ等を最新のものに改訂し、「高齢者雇用制度と
年金」、「企業年金のポータビリティー(通算制度)」、「投資教育の考え
方」、「企業年金制度の見直しに関する議論」等、今日的なテーマを取り上
げ大幅加筆したものです。
 会社から制度再編提案がなされた時点で、労組役員の皆様が、公的年金か
ら会社提案まで内容を熟知していることが労使交渉のポイントです。そのた
めには、年金制度の基本知識と制度移行に際して従業員サイドからの留意点
を労組役員の方々が共通に認識することが第一歩です。そこで、本書をテキ
ストや副読本として、年金研修会、勉強会の実施をお勧めします。また、加
盟単組からのご相談があった際に、本書を参考にして対応されている産別も
見受けられるようになりました。
 書籍のお申し込み、お問い合わせ、ご質問、ご相談、研修会講師派遣のご
要望等ございましたら、下記までご連絡をお願い申し上げます。
 NPO金融年金ネットワーク事務局
 メールアドレス:info@nenkin.gr.jp
 電話:03-5444-0539  FAX:03-5444-0303
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┃ ■NPOデータ
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確定拠出年金ファンドデータ  提供:(株)格付投資情報センター
 → http://kinyunenkin.jp/data/dc_data_200612.pdf
(PDFファイル 3キロバイト)
確定拠出年金向け投資信託の運用成績上位10位(2006年12月末基準)のデー
タを上記のURLでご紹介しています。
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●次号(35号)は3月1日に送信予定です。
【NPO金融年金ネットワーク・メールマガジン】
 企画・編集・発行:NPO法人 金融・年金問題教育普及ネットワーク
 協力:(株)格付投資情報センター
【メールアドレスの変更および配信中止/バックナンバー閲覧】
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ません。ご意見・ご感想等は、下記アドレスまでお願い致します。
 → info@nenkin.gr.jp
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