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┃       金 融 年 金 イ ン フ ォ メ ー シ ョ ン

┃                     第76号 2010年8月2日
┃   NPO法人 金融・年金問題教育普及ネットワーク メールマガジン
┃             ホームページ http://kinyunenkin.jp/
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 このメールマガジンは、「連合」と提携して、労働組合・勤労者の立場
 から退職給付制度に関するコンサルティングや投資教育を展開している
 「NPO法人 金融・年金問題教育普及ネットワーク(略称:NPO金融年金
 ネットワーク)」が企画・編集・発行するものです。金融・年金に関す
 る情報や意見交換のスペースをご提供することを目的にしています。企
 画・編集には(株)格付投資情報センターのご協力を頂いています。
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■■ 目次 ■■
●特集レポート
「企業年金コンサルティングの現場から」(59)
●NPOトピックス
1. マーケットトピックス「市場は中国の金融政策変更時期を探る」
2. 年金トピックス「確定拠出年金資産の67%を元本確保商品で運用」
  ―運営管理機関連絡協議会の調査から―
●NPO連載講座
「豊かな将来設計のためのライフプランの立て方」(48)
●NPOアクティビティー
出版のお知らせ
◇最新版・2010年版発売!
「労働組合のための退職金・企業年金制度移行対応ハンドブック」
◇最新版・第3版 残部僅少!
「働く人のためのライフプランニングと企業年金の活用ハンドブック」
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┃ ■特集レポート
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 企業年金コンサルティングの現場から(59)
           (株)格付投資情報センター投資評価本部
           年金事業部担当部長 チーフアナリスト 坂井信夫
 ◇◆◇
 昨年の総選挙時の期待度に疑問符がつき始めた民主党に両院の過半数を任
せるか、それとも衆参両院で再びねじれの混迷状態を選択するかという、筆
者としてはあまり前向きではない選択を迫られるように感じて臨んだ参院通
常選挙が終わり、衆参両院には大きなねじれが生じることとなった。この政
局であるが、はたして公的年金制度改革の行方に対してどのような影響をあ
たえることとなるのだろうか。政界の一寸先は闇というが、筆者レベルの頭
では到底想像もつかない。
 実を言うと与党の公的年金制度に対する改革の動きは、鳩山政権発足移行、
正直言ってあまり活発な動きがあったとは企業年金実務者の間では受け止め
られていないように思う。むしろ年金以外の所に忙しいようで、という同情
めいた声も上がった。
 そういう中で6月末に、政府の「新年金制度に関する検討会」は新たな年
金制度構築に関する基本的考え方について中間報告を行った。そこには新制
度のあるべき姿として7つの原則がうたわれているというが、それ自体は特
に目新しい内容のものではなさそうだ。ただ、与野党の議論によって新しい
制度を作るというスタンスを最重要視している、そんなメッセージは組み取
れるように思う。
 参院選における野党各党のマニフェストやアジェンダにおいて年金に最低
保障機能をもたせるとか、受給資格要件を緩和する、制度を一元化する、財
源問題にも配慮する、など共通事項が多数見てとれる。
  混迷する政局にあって、年金制度ばかりでなく、財政、外交など山積す
る課題に対して与野党の話し合いの結果、より良いものが出来上がっていく、
そんな知恵の働いた政治が機能するところを見てみたいものである。またこ
れこそがねじれを選択した有権者のニーズでもあるのだろう。
 ただし、年金制度の改定に関しては、ことの成り行きを見守る我々が認識
しておかなければならないことがある。それは制度がどのように改定されよ
うとも、法律の成立、施行の日からすべてががらりと変わるなどという性格
のものではないということだ。今までの負担の努力が水泡に帰すような改革
など、年金の世界であっていいはずがない。受給資格の短期化の是非はさて
おき、保険料を10年しか支払っていない方は40年支払った方の4分の1の年金
額になることの方が合理的である(現実問題、残りの30年間所得がない人生
とはどういうものか、想像がつきにくいが)。また例えば現制度に20歳の方
が1年だけ加入し、以降は新制度であったとしても、旧制度の影響はその世
代が全員死亡して年金支給が停止するまで年金額への反映という形で残って
いくことになる。良し悪しはともかく、こういう気の遠くなるような時間の
経過が必要だということを肝に銘じておくべきだろう。
 ◆◇◆
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┃ ■NPOトピックス
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1. マーケットトピックス ――――――――――――――――――――――
 市場は中国の金融政策変更時期を探る
          NPO金融年金ネットワーク 証券アナリスト 塩見雅史
 ◇◆◇
 これまでは為替や株式、債券などの金融商品が、階段の「踊り場」に位置
し、階上へ向かうのか、階下へ向かうのか、判別しづらいという状況でした。
この2〜3ヵ月は、どちらかと言えば下向き、為替は円高が一段と進み、株式
市場は下落し、株式に関しては日本だけではなく、世界的に程度の差はあれ
良くない状況が続いている。この「踊り場」と言う表現から、先月は「ボッ
クス圏の動き」としました。すなわち、一定の範囲の中で為替や株式、金利、
などが動くという意味で、下方傾向はそろそろ底入れ、でも強い上昇には至
らない、と言う相場のイメージになります。
 最大の懸案事項が、ユーロ圏の金融問題。これが良い方向へ進展するのか、
7月23日には欧州の金融監督局で構成する欧州銀行監督委員会が、欧州系金
融機関91行の資産査定(ストレステスト)の結果を発表、7行に「問題有り」
との判断を下した。この結果は、現時点では依然金融市場では疑いの目を持
って、受け入れ難いとの声もあるようだが、一定の評価はあったのではない
かと考えている。
 7月中旬に中国政府は4〜6月期の実質GDP成長率を発表した。2010年1〜3月
期の前年同期比+11.9%に対し、同+10.3%と減速した。また、消費者物価
は同+2.9%と、5月の同+3.1%からは低下した。景気の過熱と不動産価格
を中心としたインフレ懸念により、中国政府は2009年末から一連の金融引き
締め策を講じていたが、金融関係者の一部からは、一旦様子見、休止するの
ではないかとの声も出始めた。今世界景気を牽引する中国の金融・財政の政
策動向は注目度が高く、低迷している中国株式のほか、新興国や日本の株式
への影響も大きい。中国の金融引き締め緩和は、2010年後半の金融市場の先
行きを考える上で、大きな転換となる要素である。新興国と言えばインド、
ブラジル、豪州が堅調で中長期的にも経済成長が期待でき、投資の対象先と
しては重要な位置を占めている。一方で、欧州はこれまでお示ししたように
金融懸念がまだ払拭できてはいない。米国は最近経済成長にやや不安、下振
れとの声も出始めている。日本は低水準ながら安定的に成長が見込まれてい
るとの見方ではあるが、総じて先進国の経済は強くはない。
 このために金融市場の展開は、今しばらく為替はさらに円高進行に注意し、
株式はボックス圏相場、など何かモヤモヤが晴れない、消化不良の展開が続
くと考えられている。当面の注目点は、中国政府の金融・財政の政策変更の
兆しが近い将来有るかどうかでしょう。
  〔なお、ここにお示ししました内容は、可能な限り信頼できる情報に基
   づき記述しておりますが、誤解を生じる記述、筆者の理解の変化等あ
   りましたら後日訂正させて頂く事があります。また、この内容に基づ
   き、証券等の投資で損失を蒙られても責任は負いかねます。〕
 ◆◇◆
2. 年金トピックス ―――――――――――――――――――――――――
 確定拠出年金資産の67%を元本確保商品で運用
 ―運営管理機関連絡協議会の調査から―
    NPO金融年金ネットワーク DCアドバイザー・AFP・社会保険労務士
                              植村昌機
 ◇◆◇
 確定拠出年金のサービスを提供する運営管理機関の集まりである「運営管
理機関連絡協議会(加盟50社)」はこのほど、2008年度末時点(2009年3月
末)の確定拠出年金の利用実態をまとめた。今回の調査は加入者の記録を管
理する記録関連運営管理機関4社(SBIベネフィット・システムズ、損保ジャ
パンDC証券、日本インベスター・ソリューションズ・アンド・テクノロジー、
日本レコードキーピングネットワーク)が提供するデータを基にまとめた。
 企業型加入者全体の資産残高は2008年度末で3兆6898億円になり、そのう
ちの67.4%に当たる2兆4820億円が元本確保商品に投入されていた。前年度
にくらべ16.8%増えた。一方、投資信託などのリスク性資産は7.2%減の1兆
1967億円で、全体の32.4%だった。
 1.全体の傾向としては、リスク性資産が前年度より減少
 最も資産残高の多かったのは預貯金の1兆6637億円で、前年度に比べて17.
2%増えた。資産全体に占める割合も45.1%と3.6%増えた。保険商品が預貯
金に次いで多く、07年度比16.1%増の8245億円だった。資産全体に占める割
合も1.6%高まり22.3%となった。保険商品は生保系商品が4939億円と、保
険商品全体の6割を占めた。
 投信などのリスク性資産で一番多かったのは、バランス型ファンドで3716
億円。資産残高の10.1%を占めた。以下、国内株式型が3354億円で9.1%、
国内債券型が1767億円で4.8%、外国債券型1566億円で4.2%、外国株式型11
36億円で3.1%、MMF372億円で1.0%、その他(自社株、REIT、コモディティー
等)が56億円で0.2%だった。
 リスク性資産の07年度からの伸び率は、国内株式型19.1%減、外国株式型
28.0%減、バランス型5.9%減少した。対照的に国内債券型26.5%、外国債
券型8.5%、MMF19.4%それぞれ増えた。企業型全体の資産残高が7.7%増え
る中で、残高が減った運用商品は株式を組み入れているファンドが多かった。
 2.男女別では、女性が安全志向
 女性は資産全体の73.4%が元本確保商品(預貯金45.9%、保険27.5%)に
対して、男性は66.8%(預貯金45.0%、保険21.8%)で、女性の方が6.6%
多く元本確保商品を組み入れていた。
 3.世代別では、60歳以上と19歳以下が元本確保に
 元本確保商品の割合の高かったのは、60歳以上が77.3%(預貯金55.7%、
保険21.6%)、19歳以下76.0%(預貯金58.6%、保険17.4%)だった。全体
的に年齢が高くなると、元本確保型が多くなる傾向にある。30〜39歳と40〜
49歳の世代はバランス型と国内株式型の比率が他の世代よりも高い。
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┃ ■NPO連載講座
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 NPO連載講座
「豊かな将来設計のためのライフプランの立て方」(48)
    NPO金融年金ネットワーク ファイナンシャルプランナー 明田一美
 ◇◆◇
 数年前と違い、50代前半の方を対象としたセカンドライフプランセミナー
を実施される企業や労組が増えています。夫婦参加型で個別相談会を併設し
たもの、セカンドライフプランの必要性の気付きに重きを置いたもの、キャ
ッシュフロー表の作成に重きを置いたもの等、いろいろありますが、いかに
自分の事として捉えられるかが大切です。
            *   *   *
 今回以降、数回にわたり、「退職前に知っておきたいお金の知識」につい
て、ご案内します。先ずは、「退職前に知っておきたいお金の知識〜(1)年金
定期便T」からスタートです。
 1.「ねんきん定期便」の概略
 国民年金、厚生年金の被保険者に、年に1度「ねんきん定期便」が送られ
ています。
 ねんきん定期便とは、自分の年金について関心をもち、チェックするため、
これまでの加入記録や年金の見込み額などを、被保険者に知らせる書類です。
送付は2009年4月から始まっており、今後は年に1度、その人の誕生月に送ら
れてきます。なお、平成22年には、すでに年金(厚生年金)を受給している
人に対しても、「厚生年金加入記録のお知らせ」が送られます。
 定期便の封筒は2種類あり、通常は「水色」ですが、標準報酬月額の誤記
載の可能性がある人などには、「オレンジ色」の封筒で送付されます。届い
た「ねんきん定期便」の封筒がオレンジ色の場合は、中身をチェックしたう
えで、同封の「回答票」に訂正をし、返送しますが、特別便に回答済みで訂
正のない人は返送不要です。
 すべての加入期間の標準報酬月額などが掲載されている定期便は、35歳・
45歳・58歳の節目の年に送ってこられますが、毎年送られてくる定期便は、
簡略版です。
 2. ねんきん定期便で送付される書類と主なチェックポイント
 (1)ねんきん定期便本体
 「1.これまでの年金加入期間」の欄
 国民年金加入者は第1号被保険者の欄、会社員の妻は第3号被保険者の欄、
会社員は厚生年金の欄に、それぞれの加入期間(月数)、右端にこれらの合
計月数が記載されています。但し、共済組合の加入期間は記載されません。
 「2. 老齢年金の見込額」の欄
 60歳以降、もらえる年金の種類や見込額(このまま保険料を納め続けた場
合の概算額)が記載されます。加給年金額や企業年金部分は含まれていませ
ん。50歳未満の人の場合は、見込額でなく、これまで納めた保険料でいくら
の年金がもらえるかが記載されます。
 「(参考)これまでの保険料納付額」の欄
 納めた保険料のうち、被保険者負担分の合計額が記載されます。
 (2)年金加入履歴
 節目年齢(35歳・45歳・58歳)時の人のねんきん定期便で同封されていま
す。加入していた年金の制度、勤務先の名称、資格取得した年月日(入社日
等)と喪失年月日(退職日等)、加入していた月数が古い順に記載されてい
ます。空白期間がある場合、その旨が記載されています。
 (3)厚生年金の納付状況
 (4)国民年金保険料の納付状況
 平成21年度発送分に同封されます。平成22年度以降は、直近1年間の分の
みとなりますが、節目年齢(35歳・45歳・58歳)時の人には、平成21年度と
同様の内容が記載されます。
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┃ ■NPOアクティビティー
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出版のお知らせ―――――――――――――――――――――――――――
 ◇◆◇
《最新版・2010年版 発売!!》
「労働組合のための退職金・企業年金制度移行対応ハンドブック」
日本労働組合総連合会/NPO法人 金融・年金問題教育普及ネットワーク共
編2010年版 平成21年11月30日発行
A4判・112頁・2色刷り・頒価1部1,000円(荷造り・送料実費を頂きます)
 退職給付制度の再編は、今後、企業規模を問わず残る17,000社に波及して、
しかも制度の廃止が決まっている適格年金からの移行が本格的に進行すると
予想されます。また、確定拠出年金を先行して導入した企業においては、加
入者に対する投資教育が十分に行われない等の新たな問題も発生しています。
 本書は、2004年11月に2005年版を創刊以来、本年版で6冊目になります。
本年版は、旧版のデータ等を最新のものに改訂し、わが国の退職給付制度に
大きな影響を及ぼす「国際会計基準の動向」など加筆しました。
 会社から制度再編提案がなされた時点で、労組役員の皆様が、公的年金か
ら会社提案まで内容を熟知していることが労使交渉のポイントです。そのた
めには、年金制度の基本知識と制度移行に際して従業員サイドからの留意点
を労組役員の方々が共通に認識することが第一歩です。そこで、本書をテキ
ストや副読本として、年金研修会、勉強会の実施をお勧めします。また、加
盟単組からのご相談があった際に、本書を参考にして対応されている産別も
見受けられるようになりました。
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《最新版・第3版》残部僅少!
「働く人のためのライフプランニングと企業年金の活用ハンドブック」
―企業年金制度の適切な運営と豊かなセカンドライフ設計―
NPO法人 金融・年金問題教育普及ネットワーク:編
日本労働組合総連合会:協力
平成20年11月30日発行
A4判・138頁・頒価1部1,500円(荷造り・送料実費を頂きます)
 ◇◆◇
 勤労者が将来の人生設計を考える上で、社会保障制度や企業の退職給付制
度を理解し、さらに資産を有効に活用するための運用の知識を持つことが大
切です。本書は働く人たちのライフプランを実現するための総合的かつ基本
的な知識をまとめたものですが、企業又は労働組合内にライフプランや年金
制度のリーダーとなり、従業員の日常的な疑問に答えられ、また健全な制度
運営のために改善提案のできる人材の育成のためのテキストともなるよう、
念頭において記述しています。
 本書は、平成18年11月に創刊し、本書は改訂第3版として発行するもので
す。
〈主な内容〉ライフプランと企業年金、公的年金その他の公的給付/確定拠
出年金制度の運用の視点と課題/企業年金通算制度の仕組みと課題/確定拠
出年金の運用の考え方/金融商品運用のポイント/投資信託の仕組みと特長
 書籍のお申し込み、お問い合わせ、ご質問、ご相談、研修会講師派遣のご
要望等ございましたら、下記までご連絡をお願い申し上げます。
 内容詳細は下記のURLをご覧ください。
 →http://kinyunenkin.jp/09syuppan.htm
 お問い合わせ、お申し込みは
 NPO金融年金ネットワーク事務局(
 または電話(03-5444-0539)、FAX(03-5444-0303)まで。
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●次号(77号)は年9月1日に送信の予定です。
【NPO金融年金ネットワーク・メールマガジン】
 企画・編集・発行:NPO法人 金融・年金問題教育普及ネットワーク
 協力:(株)格付投資情報センター
【メールアドレスの変更および配信中止/バックナンバー閲覧】
 → http://kinyunenkin.jp/08mailmaga.htm
【内容に関するご意見・ご感想】
本メールの送信アドレスは送信専用ですので、直接ご返信になることはでき
ません。ご意見・ご感想等は、下記アドレスまでお願い致します。
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