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┃       金 融 年 金 イ ン フ ォ メ ー シ ョ ン

┃                     第99号 2012年 7月2日
┃   NPO法人 金融・年金問題教育普及ネットワーク メールマガジン
┃             ホームページ http://kinyunenkin.jp/
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 このメールマガジンは、「連合」と提携して、労働組合・勤労者の立場
 から退職給付制度に関するコンサルティングや投資教育を展開している
 「NPO法人 金融・年金問題教育普及ネットワーク(略称:NPO金融年金
 ネットワーク)」が企画・編集・発行するものです。金融・年金に関す
 る情報や意見交換のスペースをご提供することを目的にしています。企
 画・編集には(株)格付投資情報センターのご協力を頂いています。
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■■ 目次 ■■
●特集レポート
「企業年金コンサルティングの現場から」(82)
●NPOトピックス
1. マーケットトピックス「ギリシャは影をひそめるものの、次はインドとも」
2. 年金トピックス「2014年度から適用! 退職給付に関する新会計基準の主
  な改正ポイント」
●連載:年金相談の現場から(8)
「年金制度の現状の課題について(パート2)」
●NPOアクティビティー
1. 「第18回テーマ別企業年金研究会」開催のお知らせ
2. 出版のお知らせ
◇最新版発売!! 平成24年1月31日発売!
「労働組合のための退職金・企業年金ハンドブック」2012年版
◇最新版発売!! 平成24年5月31日発売!
「働く人のための確定拠出年金ハンドブック」(第2版)
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┃ ■特集レポート
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 企業年金コンサルティングの現場から(82)
           (株)格付投資情報センター投資評価本部
           年金事業部担当部長 チーフアナリスト 坂井信夫
 ◇◆◇
 AIJ事件の発覚から今日までの様々な報道で、厚生年金基金が抱える問題
点が広く認識されることとなった。その問題というのは、それを支える側の
社会情勢の変化を、年金制度やその運営に迅速に織り込むことができなかっ
たことに起因していると思われる。故に問題認識が広まったこと自体は、決
して悪いことではないと思う。ただし、できるだけ誤解がないように問題を
共有するためには、実はもっと以前から基金常務理事が広く情報開示に努め
る必要があったのではないだろうか。実際、それがしっかりできている総合
厚生年金基金の場合は、天下り常務理事に対する事業主理事の信頼は堅固で
あるし、一連の新聞報道に対する動揺もそれほどでもない。逆に、それまで
の情報開示が不十分であり、新聞報道などで初めて厳しい現実を認識し、そ
れゆえに動揺も大きいというケースでは、報道に煽られた理事や代議員の一
部が「解散」を口ずさむことになっているのであろう。
 情勢の変化を織り込めないと言う点で、一番残念なのは、財政の中立化の
意味を、運用戦略に反映できなかった基金が思ったより多いことである。も
う既に5年以上が経過するが、昨今鬼っ子のように取り上げられる代行部分
は、「国の実際の運用利回り」に追随していけばよいことになっている(仕
組みの詳細は省略)。それは、国の利回りがマイナス値であれば、同じ程度
のマイナス値を許容するということでもある。基金全体の資産で毎年5.5%
稼いでいかねばならない、という仕組みでは、既になくなっているのだ。先
月もこの考え方を紹介したところ、初めて聞いた!という反応の運用委員会
に出くわした。このあたりをうまく織り込めれば、当然ながら内外株式のウ
エートをもう少し引き下げた硬い運用で凌ぐことができたかもしれないのだ
が。
 「そういうくどくどした商品説明もいいけど、我々としては要は、運用利
回りを稼いでくれさえすればいいのよ」。こんな意見をいまだに基金の意思
決定会合で耳にすることがある。明快な本音といえるが、実はこの思考こそ
がAIJのような「甘い水」に引っかかる温床といえないだろうか。ちなみに
これはある基金の事業主理事の発言なのだが、外様で運用責任者の天下り常
務理事には大きなプレッシャーになることだろう。天下り常務理事が情報開
示に務めても、それが事業主理事の耳に届かない、そんな事例もあるいは存
在するかもしれない。
 本年度も第1四半期は、6月に若干の回復局面であったものの、弊社の顧客
基金の平均実績はおそらく3.3%前後のマイナス値で幕を閉じる模様だ。幕
を閉じるといえば、厚生労働省による「厚生年金基金等の資産運用・財政運
営に関する有識者会議」も順調ならば、6月末で幕を閉じる予定と聞く。新
聞等でも推量めいた報道はなされているが、果たしていかなる結論が出てく
るか。内容も気になるところであるが、過度の誤解なく正しい報道が迅速に
広まることを祈念したい。
 ◆◇◆
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃ ■NPOトピックス
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1. マーケットトピックス ――――――――――――――――――――――
 ギリシャは影をひそめるものの、次はインドとも
          NPO金融年金ネットワーク 証券アナリスト 塩見雅史
 ◇◆◇
 6月17日のギリシャ再選挙の結果が与党側の小差とは言え勝利したことで、
金融市場は一安心した。最悪期は脱したようだが、まだ時間は必要とされる。
財政緊縮派の2党が過半数を占めたことで、ギリシャがユーロにとどまる期
待がつながったためである。一方で、スペインなどへ飛び火する懸念はくす
ぶったままだ。距離は少し離れるインドに対し双子の赤字、経済成長の鈍化
を理由にインドに懸念を示す人達も出始めた。
 ユーロ問題を少し遡って見ましょう。1990年代後半にITバブルがあり、そ
れにのめりこんだドイツは深刻な不況に突入した。財政赤字がマーストリヒ
ト条約でGDP比3%以下と言う制限のため、ドイツは十分な財政出動ができな
かったと言われる。一方で、南欧はITバブル以降、景気は良く、住宅バブル
となった。このことが幸か不幸かドイツ経済を支え、南欧の住宅バブルがは
じけた今は、まったく逆の現象が起きている。好景気のドイツに対して、苦
悩の南欧と言う姿である。
 ところで今回の世界的な株価下落の要因には、こうした欧州問題だけでは
なく、米国や中国の弱い景気指標が示されたことで、世界景気失速の懸念が
広がったことも一因している。しかしながら、両国ともに景気重視に配慮し
た金融・経済政策がすすめられていることから、そうしたムードはいずれ改
善に向かうと見込まれる。金融緩和余地については世界的にあると見られて
いる。雇用問題が大きなテーマとなっているだけに、景気刺激策と平行して、
新たな金融緩和策が打ち出されることへの期待は大きい。ただ、日本に限っ
て見ると日銀の政策スタンスが慎重であることから、他国と歩調が揃わない
ときには、為替市場ではまた変化が出てくる可能性がある。それは夏の円高
リスクであり、日本にとってはまだ気を抜くことはできない。
 最後に今後の注目点を整理しますと、前回までの欧州問題・各国金融政策
の動向に変化はありませんが、その判断となる世界的な景気・雇用・財政へ
の目配りも欠かせない。現在はそう悪化するとは見ていないので、何らかの
施策が打たれて景気浮上と言うよりは、自然体での景気維持、金融市場の好
転を予想しています。一方で、世界的にインフレのリスクが低下し、金融緩
和余地が出てきている。したがって、中国や欧米での景気支援のための財政
出動への転換が進むのではないかと言う人達は多い。
 追加で消費税増税の影響について簡単に触れておきますと、第一に消費者
の購買行動の変化(駆け込み需要)に伴う経済への影響が予想されます。一
方で国民の財政・社会保障などの将来不安解消に向かえば、中期的には日本
にとってプラス効果があると一般的には考えられている。ただ、財政再建に
はこれだけでは不十分であるとの見方も当然のことながらあり、まだ途上と
いうことになる。
  〔なお、ここにお示ししました内容は、可能な限り信頼できる情報に基
   づき記述しておりますが、誤解を生じる記述、筆者の理解の変化等あ
   りましたら後日訂正させて頂く事があります。また、この内容に基づ
   き、証券等の投資で損失を蒙られても責任は負いかねます。〕
 ◆◇◆
2. 年金トピックス ―――――――――――――――――――――――――
 2014年度から適用! 退職給付に関する新会計基準の主な改正ポイント
 NPO金融年金ネットワーク DCアドバイザー・社会保険労務士・AFP
                              植村昌機
 ◇◆◇
 5月17日に企業会計基準委員会(ASBJ)から、年金の積立不足を貸借対照
表(B/S)に全額反映させる上場企業の新たな会計基準が公表され、2014年3
月期の連結決算から適用される見通しとなった。その概要を以下にまとめた。
 1. 未認識項目(未認識数理計算上の差異及び未認識過去勤務費用)の処
理方法
 (1)貸借対照表(B/S)上での取扱い
 連結B/Sの負債計上額(退職給付引当金)は、「退職給付債務−年金資産
−未認識項目」とされていたが、本会計基準では負債計上額(退職給付に係
る負債)は、「退職給付債務−年金資産」となり、未認識項目はオンバラン
スすることになる。また、未認識項目は、税効果を調整のうえでB/Sの純資
産の部(その他の包括利益累計額)で認識することとした。
 (2)損益計算書及び包括利益計算書上での取扱い
 未認識項目の費用処理方法については変更せず、平均残存勤務期間内の一
定の年数で規則的に費用処理する。ただし、未認識項目の当期発生額のうち、
費用処理されない部分についてはその他包括利益に含めて計上し(前掲(1))、
当期に費用処理された部分ついては、従来と同じ費用処理方法により純利益
に振り替える(リサイクル)。
 (3)単体B/Sにおける当面の取扱い
 個別財務諸表においては、当面の間、上記の(1)、(2)の改正を適用せず、
改正前会計基準の取扱いを継続する。
 2. 退職給付債務及び勤務費用の計算方法
 (1)退職給付見込額の期間帰属方法の見直し
 改正前は、期間定額基準(退職給付見込額について全勤務期間で除した額
を各期の発生額とする方法)、給与基準、支給倍率基準、ポイント基準のい
ずれかの選択適用を認めていた。
 本会計基準では、期間定額基準と給付算定式基準(退職給付制度の給付算
定式に従って各勤務期間に帰属させた給付に基づき見積もった額を、退職給
付見込額の各期の発生額とする)の選択適用となった。なお、この方法によ
る場合、後加重(勤務期間後期の給付が初期よりも著しく高額)の場合は均
等補正が必要となる。
 (2)割引率の見直し
 改正前は、割引率の基礎となる期間について、退職給付の見込み支払日ま
での平均期間を原則とするが、実務上は従業員の平均残存勤務期間に近似し
た年数とすることもでき、単一の割引率を前提としてきた。
 本会計基準では、「退職給付の支払期間ごとに設定された複数割引率」か
「退職給付の支払見込み期間及び退職給付の支払見込み期間ごとの金額を反
映した単一加重平均割引率」のいずれかを適用することとなった。
 (3)昇給率の見直し
 改正前では、退職給付見込額の見積もりにおいて合理的に見込まれる退職
給付の変動要因には「確実に見込まれる」昇給等が含まれるものとされてい
た。
 本会計基準では、「予想される」昇給等が含まれるものとしている。
 3. 開示の拡充
 改正基準では主に以下の注記が求められる。退職給付債務や年金資産の増
減の内訳など、国際的な会計基準で採用されているものを中心に開示項目を
拡充している。
 (※)は改正前からの追加項目。
 ・退職給付の会計処理基準に関する事項
 ・退職給付制度の概要
 ・退職給付債務の期首残高と期末残高の調整表(※)
 ・年金資産の期首残高と期末残高の調整表(※)
 ・退職給付債務や年金資産とB/S上に計上された退職給付に係る負債およ
び資産の調整表
 ・退職給付に関連する損益
 ・その他の包括利益に計上された数理計算上の差異および過去勤務費用の
内訳(※)
 ・B/S上のその他の包括利益累計額に計上された数理計算上の差異および
過去勤務費用の内訳(※)
 ・年金資産に関する事項(年金資産の内訳、長期期待運用収益率の設定方
法) (※)
 ・数理計算上の計算基礎(割引率、長期期待運用収益率、その他予想昇給
率等)
 ・その他の退職給付に関する事項
 4. 期待運用収益率の設定対象期間の明確化
 期待運用収益率の設定対象期間が短期なのか長期なのか明確になっていな
かった。本基準では、長期(退職給付の支払に充てられる期間)であること
を明確にしている。
 5. 複数事業主制度の取扱いの見直し
 複数事業主制度のうち、自社の拠出に対応する年金資産の額を合理的に計
算することができないケースでは、要支給額をもって費用処理されるが、改
正前では、複数事業主間において類似した退職給付制度を有している場合は、
このケースに当たらないものとみなしていた。本会計基準では、一律に当た
らないものとはみなさず、制度の内容を勘案して判断することとしている。
 6. 名称の変更
 ・退職給付引当金⇒退職給付に係る負債(※)
 ・前払年金費用⇒退職給付に係る資産(※)
 ・過去勤務債務⇒過去勤務費用
 ・期待運用収益率⇒長期期待運用収益率
 (※)は単体財務諸表については従来基準の名称が継続使用される。
 7. 適用時期
 上記1,3,4,6について
 <強制適用>2013年4月1日以後開始事業年度の期末から適用
 <早期適用>2013年4月1日以後開始事業年度の期首から適用
 上記2,5について
 <強制適用>原則:2014年4月1日以後開始事業年度の期首から適用
      容認:実務上困難な場合、2015年4月1日以後開始事業年度の期首
      から適用
 <早期適用>2013年4月1日以後開始事業年度の期首から適用
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┃ ●連載● 年金相談の現場から(8)
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 年金制度の現状の課題について(パート2)
   NPO金融年金ネットワーク 1級FP技能士・社会保険労務士 小野隆璽
 ◇◆◇
 前回、年金制度に対するいろいろな要望・意見に対して改善しようという
案が出ており、そのうち2つを紹介しました。これらの改善案は、「公的年
金制度の財政基盤及び最低保障機能のための国民年金法等の一部を改正する
法律案(年金機能強化法案)」の中の制度改善事項として盛り込まれていま
す。しかしながら、現状の政治状況をみると先行き不透明の感は否めません。
そのため、この記事がメールマガジンに掲載されたときに何らかの方向性が
でているかどうかも不明ですが、今回も私の意見を入れて、制度改善事項の
2つを紹介したいと思います。
 1つ目が、「未支給年金請求者の範囲拡大」です。
 現行の年金制度において、厚生年金保険・国民年金にかかわる未支給年金
を請求できる範囲は、死亡した人と生計を同一にしていた配偶者、子、父母、
孫、祖父母、ならびに兄弟姉妹となっています。このため、今の制度では死
亡した人に対して最後に面倒をみていた人が、この範囲に入っていなければ
未支給年金を請求することはできないのです。
 この範囲について、家族のあり方、高齢世帯の実情を考慮し、現行の2親
等以内を3親等以内の親族及び姻族(甥、姪、子の妻等)に拡大しようとい
う案です。
 ところで、共済年金の未支給年金の範囲は、遺族(死亡した人によって生
計を維持していた配偶者、子、父母、孫、祖父母)、又は遺族がないときは
相続人となっています。すなわち、共済年金の場合、上記のような最後に面
倒をみていたような人も支給範囲に入ることがあります。
 未支給年金は死亡した人が最後に貰うべき年金であり、最後の年金の精算
となるわけです。それにもかかわらず、最後に面倒をみていた人がもらえな
い結果になるということは、やはり制度自体に心がこもっていないことを意
味しており、この制度はぜひ改善してほしいと思います。
 2つ目は、「雇用保険(基本手当)との調整の見直し」です。
 これは、現行の年金制度において、雇用保険(基本手当)を受給している
間、年金は全額支給停止となります。そこで、この制度を見直し、基本手当
受給額を賃金とみなして在職老齢年金と同様の給付調整方式とする、という
案です。
 すなわち、給付調整方式を算式で表わすと、「(年金の基本月額+基本手
当の月額−28万円)÷2」を年金月額から差し引くという方式になります。
 年金制度は、現状でも複雑・難解で熟知している人は、あまりいないと思
います。そのような制度・仕組みでありながら、この改善案ですと、ますま
す複雑・難解にしていくことになります。
 また、それに伴う手続きや事務処理も増えることになり、コストも一層増
えることになります。
 なぜコストダウンやシンプルにしていくという考え方ができないのでしょ
うか。
 私は、雇用保険(基本手当)と年金との調整はやめればいいと考えていま
す。年金を受給する人が基本手当を受給してもいいのではないでしょうか。
在職中は、厚生年金保険料と雇用保険料は別々に支払っていたわけですから、
受給時に調整する必要性はないと思います。
 おそらく年金財政が厳しいなかで、このような制度を導入したと考えられ
ますが、逆に考えると、このような調整がなくなれば、手続きや事務処理が
軽減され、コストダウンにつながります。
 これから与野党の議論がなされていくと思いますが、このような目立たな
いテーマであっても、キッチリと論議していただき、上記のような視点に立
った課題解決を考えてもらいたいと思っています。
 ◆◇◆
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┃ ■NPOアクティビティー
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1. 「第18回テーマ別企業年金研究会」開催のお知らせ ―――――――――
 「労働組合は確定拠出年金の課題にどう対応すべきか」
  ―施行10年の評価と法改正―
 確定拠出年金は、年金額を会社が保証する従来の確定給付型年金制度とは
異なり、個人の運用次第で年金額が変わる制度。2001年10月に導入されて10
年を経過し、現在16.087社、加入者420万人(2011年12月末現在)に普及し
ています。しかし、昨今の金融市場の激変で、2011年9月末現在加入者の平
均運用利回りは、マイナス1.89%と悪化、58%の人が元本割れと低水準に留
まっています(「日経年金情報」2011年9月調査)。さらに、平均利回り2%
を超えている人は0.3%であり、制度設計上の想定利回り平均2.16%(企業
年金連合会、2010年9月調査)を達成し、退職時目標額を確保できた人は、
ほぼ皆無というのが現実です。
 一方、運用リスクを企業が負う確定給付型年金制度も、運用環境の悪化か
ら多大な積立不足を抱え、後発債務の発生しない確定拠出年金に移行する企
業が続出しています。さらに、国際会計基準の動向からも、退職給付会計の
対象外となる確定拠出年金への移行を求める企業の動きが加速すると予想さ
れます。
 この研究会では、このような確定拠出年金の厳しい運用状況に鑑み、特に
「資産運用」と「投資教育」に重点を置き、導入時の労使交渉のポイントや
導入後のチェック機能の強化をはじめとする諸課題を提示し、どう対応すべ
きかを考えます。
 また、2011年8月の年金確保支援法の成立に伴い確定拠出年金法の改正が
あり、マッチング(加入者)拠出等が認められることになりましたので、そ
の意義と留意点を解説します。
 組合員の老後生活を支える大事な企業年金制度をどう守っていったらよい
か、皆様と共に考えたいと思います。関係者のご参加をお待ちしています。
                記
 1. テーマ:「労働組合は確定拠出年金の課題にどう対応すべきか」
       ―施行10年の評価と法改正―
 2. 日 時:平成24年7月5日(木)14:00〜16:00(受付開始13:30)
 3. 会 場:日本労働組合総連合会 3階AB会議室
      (千代田区神田駿河台3-2-11 総評会館)
 4. 参加人数:30〜40名程度(構成組織(含む単組)、地方連合会の政策担
       当者ほか)
 5. 参加費:資料代1名様2,000円
 6. 内 容:「労働組合は確定拠出年金の課題にどう対応すべきか」
       講師:NPO法人 金融・年金問題教育普及ネットワーク
       副代表理事 宮本一弘
 7. 主 催:NPO法人 金融・年金問題教育普及ネットワーク
   後 援:日本労働組合総連合会
 8. お申込み先:NPO法人 金融・年金問題教育普及ネットワーク(植村、
       宮本)
 電話03-5444-0539、FAX:03-5444-0303
 E-mail:  URL:http://kinyunenkin.jp/
 ◆◇◆
2. 出版のお知らせ ―――――――――――――――――――――――――
 ◇◆◇
 《最新版・2012年版》 平成24年1月31日発売!!
 「労働組合のための退職金・企業年金ハンドブック」
 日本労働組合総連合会/NPO法人 金融・年金問題教育普及ネットワーク
共編
 2012年版 平成24年1月31日発行
 A4判・122頁・2色刷り・頒価1部1,000円(荷造り・送料実費を頂きます)
 ◇◆◇
 2012年は確定拠出年金法と確定給付企業年金法の公布から10年、企業年金
が生誕50年を迎え、企業年金の歴史では節目に差し掛かっています。この間、
退職給付会計の導入、運用難による年金資産の積立不足、税制適格退職年金
の廃止等を契機に、退職給付制度の再編が進行してきました。今後も、景気
低迷、円高・株安の環境下で企業年金の運営は一層厳しい局面を迎えていま
す。
 厚生年金基金や税制適格退職年金から確定給付企業年金に移行後に、国際
会計基準(IFRS)や財政運営基準の厳格化の動向をにらみ、キャシュバラン
ス・プランや確定拠出年金に切り換える動きも出できています。確定拠出年
金も個人資産の運用難による目標金額の未達成、投資教育の内容・頻度、運
用商品開発の不足等、課題が発生しています。厚生年金基金についても、AI
J事件を契機に構造的な課題が表面化しています。
 本書は、2004年11月に2005年版を創刊以来、本年版で8冊目になります。
本年版は、旧版のデータ等を最新のものに改訂すると共に、確定給付企業年
金に関する記述を拡大・加筆しました。
 会社から制度再編提案がなされた時点で、労組員の皆様が、公的年金から
会社提案まで内容を熟知していることが労使交渉のポイントです。そのため
には、年金制度の基本知識と制度再編に際して従業員サイドからの留意点を
組織内で共通認識することが第一歩です。そこで、本書をテキストや副読本
として、年金研修会、勉強会の実施をお勧めします。また、加盟単組からの
ご相談があった際に、本書を参考にして対応されている産別も見受けられる
ようになりました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 《最新版発売!!》
 「働く人のための確定拠出年金ハンドブック」(第2版)
 日本労働組合総連合会
 NPO法人 金融・年金問題教育普及ネットワーク:共編
 平成24年5月31日発行
 A4判・122頁・頒価1部1,500円(荷造り・送料実費を頂きます)
 ◇◆◇
 本ハンドブックは、施行10年目を迎えた確定拠出年金制度が法律制定の趣
旨にそって、「公的年金と相まってサラリーマンの老後生活保障の柱」の一
翼を担える制度に仕上がっていくように、との期待をこめて、主として加入
者、労働組合の立場から課題と対応の「考え方」を示したものです。私たち
の活動の中から、これまでに経験した事例や課題・問題点を踏まえて整理を
行いました。
 第I部は、確定拠出年金制度の概要と基礎知識を法律に沿って解説、第II
部は、制度のポイントである「運用」と「教育」についての考え方と提言、
第III部は制度の課題と展望について述べています。
 本書は、旧版のデータを最新のものに改めにとともに、マッチング拠出等
が認められた法改正に対応し第2版として発行するものです。。
 すでに、退職給付制度の一部または全部を確定拠出年金に移行した労組の
皆様には、制度の運営改善に、これから移行が想定される皆様には、制度設
計・運営のご参考になれば幸いです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 書籍のお申し込み、お問い合わせ、ご質問、ご相談、研修会講師派遣のご
要望等ございましたら、下記までご連絡をお願い申し上げます。
 内容詳細は下記のURLをご覧ください。
 →http://kinyunenkin.jp/09syuppan.htm
 お問い合わせ、お申し込みは
 NPO金融年金ネットワーク事務局(
 または電話(03-5444-0539)、FAX(03-5444-0303)まで。
――――――――――――――――――――――――――――――――――
●次号(100号)は8月1日に送信の予定です。
【NPO金融年金ネットワーク・メールマガジン】
 企画・編集・発行:NPO法人 金融・年金問題教育普及ネットワーク
 協力:(株)格付投資情報センター
【メールアドレスの変更および配信中止/バックナンバー閲覧】
 → http://kinyunenkin.jp/08mailmaga.htm
【内容に関するご意見・ご感想】
本メールの送信アドレスは送信専用ですので、直接ご返信になることはでき
ません。ご意見・ご感想等は、下記アドレスまでお願い致します。
 → 
※禁・無断転載 このメールマガジンの著作権は上記発行者に帰属します。


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