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┃       金 融 年 金 イ ン フ ォ メ ー シ ョ ン

┃                     第124号 2014年8月1日
┃   NPO法人 金融・年金問題教育普及ネットワーク メールマガジン
┃             ホームページ http://kinyunenkin.jp/
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 このメールマガジンは、「連合」と提携して、労働組合・勤労者の立場
 から退職給付制度に関するコンサルティングや投資教育を展開している
 「NPO法人 金融・年金問題教育普及ネットワーク(略称:NPO金融年金
 ネットワーク)」が企画・編集・発行するものです。金融・年金に関す
 る情報や意見交換のスペースをご提供することを目的にしています。企
 画・編集には(株)格付投資情報センターのご協力を頂いています。
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■■ 目次 ■■
●特集レポート
「企業年金コンサルティングの現場から」(107)
●NPOトピックス
 1. マーケットトピックス「確定拠出年金における資産運用の観点からの
   マーケットの見方(4)」
 2. 年金トピックス「企業年金にハイブリッド型の新制度を検討」
●連載:年金相談の現場から(33)
「国民年金保険料の納付率の向上を図る法律が成立」
●NPOアクティビティー
 出版のお知らせ
◇最新版・2014年版 平成26年2月28日発売!
「労働組合のための退職金・企業年金ハンドブック」2014年版
◇最新版好評発売中!! 平成26年5月30日発売!!
「働く人のための確定拠出年金ハンドブック」(第3版)

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┃ ■特集レポート
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 企業年金コンサルティングの現場から(107)
           (株)格付投資情報センター投資評価本部
           年金事業部担当部長 チーフアナリスト 坂井信夫
 ◇◆◇
 およそ2ヵ月前の6月上旬、平成26年度の公的年金の財政検証結果が公表さ
れた。新聞や週刊誌がやけに公的年金を話題にした時期があったと、ご記憶
の方も多いだろう。
 今回の検証計算は、出生率や平均寿命、経済成長等の行方、高齢者や女性
の労働参加の状況などの諸条件によって、8つのシナリオ(推計の前提条件)
を策定し、それに沿った将来予測をしている点が、従来に比べて大きな変化
といえる。
 現在の公的年金制度のフレームは、平成16年小泉内閣の時代における制度
改正において確立された。その主なポイトは
 (1)保険料の上限を固定した
 (2)基礎年金の国庫負担を1/3から1/2に引き上げ、その財源を消費税率ア
  ップで賄う
 (3)現役世代人口の減少を踏まえ、年金給付水準を自動的に調整する
 (4)ただし、現役サラリーマン世帯の平均所得の50%を上回ることを目標
  とする
 といったところだろう。
 それまでの財政検証においては給付水準のあり方に触れることは皆無で、
もっぱら負担のあり方のみを議論していたが、16年改正により給付と負担の
あり方をともに議論するという形になった。言い方を変えれば、負担を一定
水準にとどめて、それでも給付を少しでも高めるにはどうするか、こういう
視点で制度のあり方を議論することが可能になったということだ。これは抑
えておきたいポイントである。
 それを踏まえると、今回の検証結果どれが当たるか、あるいは悲観的シナ
リオを取り上げて年金制度は破たんする、などと騒ぐのは笑止であることが
理解できるだろう。今回の結果は、今後の日本社会がどのように推移するか、
その経過が年金の将来像にどの程度影響を与えるのか。その日本社会の将来
が、楽観的に推移するほど、年金財政の将来も楽観的なものになる可能性が
高いこと、などを認識しておけばそれでいいのである。そしてむしろ、持続
可能な年金制度を論ずるより、制度を支える社会のあり方を議論することが
今は重要なのではないだろうか。
 より具体的に言えば、女性や高齢者が生き生きと働く社会、子供を安心し
て産み、育てられる社会、経済成長を促進する政策を立案、実現し、元気な
企業が乱立し、以て現役世代の所得が伸びる社会。これらのことをできるだ
け実現していくための政策を議論していくべきであろう。また、それを助長
するのがモノのわかったメディアの役割だと思う。
 最後に、自分たちの世代は年金をもらえないから、そのような制度には加
入しない、と考えている方たちへ。今回の検証計算において、現状の未納率
が今後も続いたとしても、国民年金の将来の給付水準(所得代替率)にほと
んど影響を与えないと、試算がでていることを付記しておきたい。
 ◆◇◆

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┃ ■NPOトピックス
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
1. マーケットトピックス ――――――――――――――――――――――
 「確定拠出年金における資産運用の観点からのマーケットの見方」(4)
  米経済は概ね好調・欧州はデフレの危機・消費増税の日本は?
                 NPO金融年金ネットワーク
                 DCアドバイザー・CFP   宮本一弘
 ◇◆◇
 7/16、米FRBは、「地区連銀報告」(通称:ベージュ・ブック)を発表し
た。7/7までのデータに基付いている。7/29・30に開催されるFOMCの審議資
料の一つになる。
 総括判断は、「全12地区で拡大が続いた」と景気回復が底固さを維持して
いるとの判断を示している。米GDPの7割を占める個人消費は「全ての地区で
増加」、「特に、自動車の売り上げは総じて回復の勢いを維持していて、サ
ンフランシスコ(地区連銀の管轄地区の意)など一部の地区は足下の販売状
況が
 ”非常に強い”と報告」、「小売りは穏やかに増加」としている。製造業
は「金属や自動車を中心に全地区で拡大。エネルギー製品への需要も増加」。
農業は「秋の収穫は豊作の見込み。収穫増加による価格の低下を予想」とし
ている。ただ、住宅市場については「地区ごとにまちまち」と指摘している。
 翌7/15と17、FRBのイエレン議長は、米上院銀行委員会及び下院金融サー
ビス委員会の定例証言(半年に1回)に出席。住宅市場の回復の遅れについ
て「いささか驚いている」と証言している。2013年後半にFRBの量的緩和(Q
E3)の出口観測が広まったことから、長期金利が上昇し、住宅市場の回復テ
ンポが鈍った経緯に触れ、「後退は一時的に止まる」と説明した。

 これに先立つ7/3、米労働省から6月雇用統計が発表された。景気判断の重
要指標の一つとして当局も、市場も注目する「非農業部門雇用者増加数」(季
節調整済、速報値)は前月比28万8000人増加。FRBが雇用改善の目安とする2
0万人/月増を5ヵ月連続で上回り、過去12ヵ月平均でも20.8万人増と、判断
の目安をクリアしている。失業率(家計調査)も6.1%に低下した。
 ただ、イエレン議長は、「長期失業者」、「労働参加率」、「賃金上昇」
といった「雇用の質」を重視している。長期失業者の比率は低下していると
はいえ32.8%と依然高水準。労働参加率も62.8%と低水準。広義の失業率(フ
ルタイム労働を希望しているがパートを余儀なくされている人、就職活動を
あきらめた人を含む)は12.1%と高水準で高止まり。平均時給は24.45$で
前月比0.2%増、前年比2.0%増と緩慢な上昇である。今後、住宅市場の本格
回復と賃金上昇が景気上昇への好循環につながるかが関心事になるとされる。

 市場関係者は、雇用が本格回復の軌道に乗ったことは間違いないとの見方
で一致しつつあり、これを歓迎して7/3、NYダウは初めて17000ドルの大台を
突破、終値で17068.26ドルの史上最高値を付けた。上記の議会証言でも、イ
エレン議長が、「低格付社債(ハイ・イールド債)等、一部に於いてバリュ
エーションが割高になっている。発行も頻繁に行われている。我々はレバレ
ッジド・ローン市場の動向を丹念に点検し…」と“バブル”への警鐘を述べ
つつも、株価については「(一部のバイオ・SNS関連以外の)株価のバリュ
エーションの水準が、過去の基準から広範囲に逸脱しているとは限らない」
とコメントしている。長期金利の低位安定と議長発言が追い風? になった
か、7/16、NYダウは17136.2ドルの史上最高値で引けた。マレーシア航空機
がウクライナ東部で墜落したことやイスラエル軍のパレスチナ自治区「ガザ」
への侵攻の報道など「地政学リスク」の顕在化が市場を押し下げ、7/17には
16976.81ドルに急反落したが、これは利益確定売りの格好の材料にされたと
の見方が多いようだ。ただ、米国株市場は、年初来、大きな調整がないまま
上昇が続いており、過熱感があるという見方は多く、調整には注意が必要だ
ろう。

 7/9、FRBは、6/17・18のFOMCの議事要旨を公表した。それによると、米経
済が現在のペースで順調な回復を継続してゆくならば、FRBが現在進めてい
る資産購入は10月の150億$の購入を以て終了すること、その後の利上げプ
ロセスについて、突っ込んだ検討が行われたことが判明した。即ち、リバー
スレポ金利を下限として、超過準備預金金利を上限の金利として政策金利(F
Fレート)をそのレンジ内に誘導するという方法である。4兆2千億ドルに拡
大したFRBの資産規模を維持した状態でゆっくりと金融正常化に向かう計画
の様だ。なにしろ過去に例のない大規模な金融正常化への取り組みであり、
関係者は固唾を呑んで見守ることになろう。
 なほ、上記一連の景気状況や議事要旨をみて、FRBの最初の利上げ時期の
予想を、2015年の第4四半期から、第3四半期(7〜9月期)へ前倒しする予測
も増加している。

 さて、日本。7/17、政府は7月の「月例経済報告」をまとめた。4月に消費
税率を上げた直後と比べると、個人消費の落ち込みは和らいだとみて、6ヵ
月振りに景気の基調判断を引き上げた。但し、増税前の強い回復基調に戻っ
ているかは指標により濃淡がある。
 景気の動向に関係の深い生産は、5月の鉱工業生産指数が前月比0.7%上が
って、駆け込み生産が膨らむ前の2013/12の水準に戻った。一方、出荷指数
は5月まで4ヵ月連続で対前月比を下回り、未だ底を打っていない。多くの専
門家は、夏のボーナスが思った以上に伸びており、景気は夏場には回復する
と見込んでいる。出荷の回復が遅れれば、在庫が積み上がり何れは生産に影
響する。企業の設備投資は、機械受注が5月は前月比マイナス19.5%と、2ヵ
月連続で大きく落ち込んだ。背景には、輸出が思ったように伸びてこないこ
とがある。製造拠点の海外移転で、日本からの輸出は、構造的に増え難い状
況になっているのではないか。好調な米個人消費の拡大に日本からの輸出数
量の増加が結び付いていないのでは、と懸念される。

 消費者物価は上昇に転じつつある。総務省が7/25発表した6月の全国消費
者物価指数(CPI:値動きの激しい生鮮食品を除く)は前年同月比3.3%(消
費増税分は2.0%と推計)上昇した。伸び率は前月から0.1%縮小したが緩や
かな上昇が続いていることが判明した。品目別では電気代が9.9%、ガソリ
ンが10.6%、テレビが8.0%上昇した。
 同じ7/25、日銀が発表した6月の企業向けサービス価格指数の総平均は、1
02.6となり、前年同月比3.6%上昇した。消費増税を除いたベースでは前年
同月比0.9%上昇した。
 全体としてみれば、デフレ脱却に向けた動きになっているといえる。

 今後、労働市場と賃金の動向が大変注目されるところである。定昇分を含
む今春の賃上げ率は、連合の発表によると2.07%と、1999年以来、15年ぶり
の2%台の上昇になった。完全失業率は5月に3.5%とほぼ完全雇用に近い状
況になっている。建設業や流通・小売、介護・保育などのサービス分野の人
手不足は深刻とされる。
 労働力確保の必要性から企業が賃金を引き上げ、価格に転嫁する動きが本
格化すればデフレ脱却に向けた動きは確実になろう。
 現在、市場関係者の物価上昇率予想(除、増税分)は1%前後との見方が
多い。日銀はいずれ追加緩和に踏み切らざるを得ないとの見方が一般的。

 テーパリングを着実に進め、金利は上昇方向を目指す米FRBと、更なる追
加緩和で金利を抑え込む必要に迫られる日銀と、日米の金融政策の方向は逆
に向いていることになる。
 相場の値動きは需給要因も大きいので上下の振れはあるが、日米金利差が
拡大して行けば中・長期的には為替は円安・ドル高方向。日本は低金利の継
続に加え、GPIFの資産組み換えが下支えになって、企業業績の拡大が続けば
日本株市場も大きな値下がりを見ることなく推移するとの見方が多いようだ
が…???
(平成26年7月26日記)
 ◆◇◆

2. 年金トピックス ―――――――――――――――――――――――――
 企業年金にハイブリッド型の新制度を検討
        NPO金融年金ネットワーク 社会保険労務士
        DCアドバイザー・AFP            植村昌機
 ◇◆◇
 厚生労働省は、7月25日、企業年金で新たな制度をつくる検討に入った。
企業が一定の給付額を約束する確定給付企業年金と、社員自らの運用で給付
額が変わる確定拠出年金の中間型を想定する。給付額は運用成績次第で変わ
るものの最低限の金額は企業が保証する制度で、2015年の通常国会で関連法
の改正を目指す。
 この制度は、欧米では普及しており、確定給付型と確定拠出型を組み合わ
せた「ハイブリッド型」といわれる。現在、同じハイブリッド型で我が国に
もすでに導入されている「キャッシュ・バランス・プラン」は、確定給付型
の一種であるが、この制度は確定給付型と確定拠出型の併用型である「フロ
ア・オフセット・プラン」を想定しているようだ。
 この制度は、労使が共同で運用して、運用成績次第で給付額は変わるもの
の、最低保証額はあらかじめ決めておく案を想定している。運用損失が出た
場合は、社員の受取額は減るが、企業の負担で最低保証額は保証する。運用
リスクを企業と社員が分かち合う仕組みだ。社員が運用から解放され、しか
も最低保証があれば確定拠出型のデメリットが少なくなり労使合意が得られ
導入しやすくなるという利点がある。企業も、確定拠出の部分の退職給付債
務を免れるという利点がある。しかし、労使が共同して運用する協議機関の
創設が必要になる。中小企業も加入できるような総合型も設立できる方向で
検討して欲しいものである。
 以下に「ハイブリッド型」年金制度についてまとめてみた。
 「ハイブリッド型」とは、確定給付型と確定拠出型の両方の性質を併せも
つ年金制度の総称で「混合型年金制度」とも呼ばれ、我が国では「キャッシ
ュ・バランス・プラン」がすでに導入されて普及している。確定給付型と確
定拠出型は、それぞれメリット・デメリットがあり、各企業が状況に応じて
両制度を使い分け、あるいは併用している。
 社員の立場からは、確定給付型は、将来の退職給付が保証されるメリット
があるが、加入者自身が運用できないし、資産や加入期間の通算制度も不十
分である。一方、確定拠出型は加入者自身が運用でき、通算制度も整備され
ているが、運用リスクを負いまた、中途引き出しも実効性が乏しい等のデメ
リットがある。
 「ハイブリッド型」は、両制度のメリット・デメリットの相互補完を可能
とし、利益相反しがちな労使間の調整を図るためにも有効な制度と位置付け
られている。
 「ハイブリッド型」は、制度設計の特性に応じて次の(1)から(3)に大別さ
れる。米国では(1)および(2)が主流、英国・カナダは(3)が主流となってい
る。
 (1) 確定拠出型に類似の確定給付型
 (2) 確定給付型に類似の確定拠出型
 (3) 確定給付型と確定拠出型の併用(最低給付が保証されている)

 (各制度の概要)
 (1)確定拠出型に類似の確定給付型
 「キャッシュ・バランス・プラン」
 ・確定給付型の一種。我が国で導入済みである。
 ・給付額は企業が拠出する掛金と指標利率(国債の利回り等の実績)の元
  利合計
 ・仮想の個人勘定を持つので各人の資産残高が容易に把握可能
 ・運用は企業が一括運用する
 (2) 確定給付型に類似の確定拠出型
 「ターゲット・ベネフィット・プラン」
 ・確定拠出型の一種
 ・確定給付型の計算基礎に基づいた数理計算よる年金給付額を目標に拠出
  額を決定
 ・実際の給付額は拠出額と運用収益で決定され、運用成果が目標から乖離
  しても企業からの保障はなく、加入者が運用リスクを負う。
 (3) 確定給付型と確定拠出型の併用
  「フロア・オフセット・プラン」
 ・最低保証額を支給する確定給付型とは別に確定拠出型が設定される
 ・確定拠出型からの給付額が最低保証額を上回った場合は確定拠出型から
  支給し、下回った場合はその差額を確定給付型から支給する。
 ・運用リスクは企業が負担する。
 ◆◇◆

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┃ ●連載● 年金相談の現場から(33)
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 国民年金保険料の納付率の向上を図る法律が成立
   NPO金融年金ネットワーク 1級FP技能士・社会保険労務士 小野隆璽
 ◇◆◇
 「政府管掌年金事業等の運営の改善のための国民年金法等の一部を改正す
る法律」が平成26年6月4日に成立、6月11日に公布されました。
 現状、国民年金保険料の納付率が60%前後で推移している状況にあります。
 そのため、この法律の中に、国民年金保険料の納付率を向上させるための
施策が5つ盛り込まれています。今回は、その概要について説明させていた
だきます。

 (1)納付猶予制度対象者の拡大
 現行制度は、30歳未満の被保険者を対象に、本人及び配偶者の所得が一定
額以下で申請を行い、承認されれば保険料の納付が猶予されます。そして、
この期間は老齢基礎年金の受給資格期間には算入されますが、年金額には反
映されません。また、猶予期間中の障害や死亡といった不慮の事態には障害
基礎年金、または遺族基礎年金が支給されます。
 この対象となる年齢層について、若年者に限らず、全年齢層において非正
規雇用労働者が増加している状況を踏まえ、30歳未満から50歳未満に拡大さ
れます。(平成37年6月までの時限措置)
 【施行日】
 ・平成28年7月1日より施行
 【コメント】
 この改正により、多くの人が、所得状況が厳しいときは、保険料の納付猶
予ができることになります。

 (2)学生納付特例事務法人制度の見直し
 現行では、厚生労働大臣の指定する大学等は、在籍する学生から保険料の
納付猶予の申請の委託を受けることができますが、当該申請日は、大学等が
厚生労働大臣に当該申請を提出された日とされています。
 これを、大学等が学生から納付猶予の申請を受託した日に、厚生労働大臣
に申請があったものとみなされます。
 【施行日】
 ・平成27年10月1日より施行

 (3)保険料納付機会の拡大
 国民年金保険料納付機会の拡大を図り、無年金・低年金の防止を図るため、
現行の後納制度に代わって、過去5年間の保険料を納付することができる制
度が創設されます。(平成30年9月までの時限措置)
 現行の後納制度は、過去10年の未納保険料に係る平成24年10月から平成27
年9月までの時限措置であり、この後納制度に引き続き、過去5年間の保険料
を納付することができるようにしようというものです。
 なお、保険料は、現行の後納保険料額より高い保険料額を納付することに
なります。
 【施行日】
 ・平成27年10月1日より施行

 (4)国民年金保険料の全額免除制度等の見直し
 被保険者の手続き上の負担を軽減し、全額免除等の申請の機会を拡大する
観点から、厚生労働大臣が指定する者が一定の被保険者からの申請を受託で
きる制度が創設されます。
 また、当該指定する者が被保険者から申請を受託した日に、厚生労働大臣
に当該申請があったものとみなされます。
 【施行日】
 ・平成28年7月1日より施行

 (5)滞納した保険料等に係る延滞金の利率の軽減
 滞納した保険料に係る延滞金の利率について、現下の低金利の状況を踏ま
え、延滞金の利率設定を参考にしつつ、軽減されます。
 *延滞金:年14.6%(納期限から3ヵ月以内:年4.3%)
      →年9.2%(納期限から3ヵ月以内:年2.9%)
 【施行日】
 ・平成27年1月1日より施行
 以上の5つが、国民年金保険料の納付率を向上させるための施策です。
 ◆◇◆

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┃ ■NPOアクティビティー
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出版のお知らせ―――――――――――――――――――――――――――
 ◇◆◇
 《最新版・2014年版》平成26年2月28日発売!!
 「労働組合のための退職金・企業年金ハンドブック」2014年版
 日本労働組合総連合会/NPO法人 金融・年金問題教育普及ネットワーク
  共編
 A4判・136頁・頒価1部1,000円(荷造り・送料実費を頂きます)
 ◇◆◇
 確定拠出年金法と確定給付企業年金法の公布から10年以上が経過し、この
間、退職給付会計の導入、運用難による年金資産の積立不足、厚生年金基金
の代行返上、税制適格退職年金の廃止等を契機に、退職給付制度の再編が進
行してきました。
 厚生年金基金や税制適格退職年金から確定給付企業年金に移行後に、国際
会計基準(IFRS)や財政運営基準の厳格化の動向をにらみ、キャッシュバラ
ンス・プランや確定拠出年金に切り換える動きも出てきています。確定拠出
年金も個人資産の運用難による目標金額の未達成、投資教育の内容・頻度、
運用商品開発の不足等、課題が発生しています。さらに、厚生年金基金改革
法が2014年4月に施行され、解散や移行先制度の検討等、企業年金の再編は
第2のステップに入りつつあります。
 本書は、2004年11月に2005年版を創刊以来、本年版で10冊目になります。
本年版は、旧版のデータ等を最新のものに改訂すると共に、確定給付企業年
金に関する記述を拡大・加筆、IFRSの概要、厚生年金基金改革と労働組合の
対応、年金ガバナンス体制の見直し・強化等、大幅に加筆しました。
 会社から制度再編提案がなされた時点で、労組員の皆様が、公的年金から
会社提案まで内容を熟知していることが労使交渉のポイントです。そのため
には、年金制度の基本知識と制度再編に際して従業員サイドからの留意点を
組織内で共通認識することが第一歩です。そこで、本書をテキストや副読本
として、年金研修会、勉強会の実施をお勧めします。また、加盟単組からの
ご相談があった際に、本書を参考にして対応されている産別も見受けられる
ようになりました。

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 《最新版発売中!!》平成26年5月30日発売!!
 「働く人のための確定拠出年金ハンドブック」(第3版)
 日本労働組合総連合会
 NPO法人 金融・年金問題教育普及ネットワーク:共編
 平成24年5月31日発行
 A4判・122頁・頒価1部1,500円(荷造り・送料実費を頂きます)
 ◇◆◇
 本ハンドブックは、施行13年目を迎えた確定拠出年金制度が法律制定の趣
旨にそって、「公的年金と相まってサラリーマンの老後生活保障の柱」の一
翼を担える制度に仕上がっていくように、との期待をこめて、主として加入
者、労働組合の立場から課題と対応の「考え方」を示したものです。私たち
の活動の中から、これまでに経験した事例や課題・問題点を踏まえて整理を
行いました。
 第I部は、確定拠出年金制度の概要と基礎知識を法律に沿って解説、第II
部は、制度のポイントである「運用」と「教育」についての考え方と提言、
第III部は制度の課題と展望について述べています。
 本書は、旧版のデータを最新のものに改めにとともに、マッチング拠出等
が認められた法改正に対応し第3版として発行するものです。
 すでに、退職給付制度の一部または全部を確定拠出年金に移行した労組の
皆様には、制度の運営改善に、これから移行が想定される皆様には、制度設
計・運営のご参考になれば幸いです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 書籍のお申し込み、お問い合わせ、ご質問、ご相談、研修会講師派遣のご
要望等ございましたら、下記までご連絡をお願い申し上げます。
 内容詳細は下記のURLをご覧ください。
 →http://kinyunenkin.jp/09syuppan.htm
 お問い合わせ、お申し込みは
 NPO金融年金ネットワーク事務局(
 または電話(03-5444-0539)、FAX(03-5444-0303)まで。

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●次号(第125号)は9月1日に送信の予定です。
【NPO金融年金ネットワーク・メールマガジン】
 企画・編集・発行:NPO法人 金融・年金問題教育普及ネットワーク
 協力:(株)格付投資情報センター
【メールアドレスの変更および配信中止/バックナンバー閲覧】
 → http://kinyunenkin.jp/08mailmaga.htm
【内容に関するご意見・ご感想】
本メールの送信アドレスは送信専用ですので、直接ご返信になることはでき
ません。ご意見・ご感想等は、下記アドレスまでお願い致します。
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