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┃       金 融 年 金 イ ン フ ォ メ ー シ ョ ン

┃                    第146号 2016年6月1日
┃   NPO法人 金融・年金問題教育普及ネットワーク メールマガジン
┃             ホームページ http://kinyunenkin.jp/
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 このメールマガジンは、「連合」と提携して、労働組合・勤労者の立場
 から退職給付制度に関するコンサルティングや投資教育を展開している
 「NPO法人 金融・年金問題教育普及ネットワーク(略称:NPO金融年金
 ネットワーク)」が企画・編集・発行するものです。金融・年金に関す
 る情報や意見交換のスペースをご提供することを目的にしています。企
 画・編集には(株)格付投資情報センターのご協力を頂いています。
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■■ 目次 ■■
●特集レポート
 企業年金コンサルティングの現場から(129)
●NPOトピックス
 ★今からでも聞いてみよう投資の話(20)
  運用の実際について(2) 〜政策アセットミックスとは〜
 ★マーケットトピックス
  米利上げもBREXITが最大のリスク要因へ 日本はデフレへ逆戻りの危険
 ★年金トピックス
  確定給付企業年金のガバナンス強化へ
●年金相談の現場から(55)
  年金制度改革関連法案の概要について
●NPOアクティビティー
出版のお知らせ
◇最新版・2016年版 平成28年3月25日発売!
「労働組合のための退職金・企業年金ハンドブック」2016年版
◇最新版好評発売中!! 平成26年5月30日発売! 残部僅少!
「働く人のための確定拠出年金ハンドブック」(第3版)

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┃ ■特集レポート
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 企業年金コンサルティングの現場から(129)

                (株)武南企業年金事務所代表 坂井信夫
 ◇◆◇
 企業年金の世界で久しぶりの大きなニュースである。先月の24日に「確定
拠出年金法等の一部を改正する法律案」が衆議院で可決・成立した。マスメ
ディアは、個人型確定拠出年金に専業主婦(夫)や公務員を含む2,600万人
の方が新たに加入できることを大きく報じたのでご記憶の方もあろう。
 一方でこの法改正は「企業型確定拠出年金(DC)」についても、とりわけ
その資産運用面において大きな改正を規定している。今回はそれについて触
れてみたい。
 まず二つのことが「努力義務」になったことを強調したい。その一つは「継
続投資教育」の実施である。制度導入時に「アリバイ」的に開催したものの
それ以降は……、という様な実態が多いと聞く。その実態をどう変えていく
か、導入企業の労使での知恵の出しあいが必要だろう。二つ目は「運営管理
機関の評価・見直し」。現在採用している運営管理機関の仕事ぶりを5年ご
とに評価し、必要ならば変更することを求めている。この二つの努力義務化、
要は母体企業に「左うちわ」で制度運営していてはいけないよ、という警告
のように思えてならない。
 確定拠出年金は加入者本人の運用商品選択が大きなカギとなる。だがその
本人の選択のさらなる「大ワク」を用意するのは、当然ながら企業の責任で
ある。DCはDB(確定給付企業年金)と違って年金額が想定より少なくても、
掛金の追加拠出をする責任はない。だからこそ、加入者に「より良い運用商
品を提供しようとし続ける」義務はより重いのだ。
 法改正により「さえない運用商品」を除外する基準も緩和される。基準が
緩和される以上、運用商品を入れ替えるならその理由を、入れ替えないなら
入れ替えないその理由を、きっちり説明する責任が、これも企業に求められ
るということになろう。
 これらのことを踏まえると、運営管理機関に丸投げするのではなく、企業
は自ら、従業員に提示している運用商品の「モニタリング」を行う必要が出
てくるのではないか。
 法改正では運用商品数に関して、あらためて政令でその数に上限を設ける
ということになった。どこかの証券会社のCMで「人間は選択肢が多くなり過
ぎると何も選択しなくなる」とやっていたが、まさにこのような事態の発生
を抑制しようということだろう。企業からすれば、様々な運用機関に「いい
顔」をしたいところだろうが、運用商品の選択はあくまでまず第一に従業員
のため、という基本に戻るきっかけになってほしいところだ。
 今回の様々な改正は、いってみれば、企業型DCにおける「企業の受託者責
任」をより強く求めるもの、ということなのだろうと解釈する。その責任を
まっとうしていただくために、労使の「労」の側が、努力義務の履行を「使」
に求めていくことは、自然のことではないだろうか。最終的な運用結果は個
人が受け入れるという覚悟があるのなら、今回の法改正をきっかけに、大い
に「使」を煽っても構わないと筆者は思う。
 ◆◇◆

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┃ ■NPOトピックス
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★今からでも聞いてみよう投資の話(20)――――――――――――――――
 運用の実際について(2) 〜政策アセットミックスとは〜

          NPO金融年金ネットワーク 証券アナリスト 塩見雅史
 ◇◆◇
 年金の運用を考える時に、重要なプロセスは政策アセットミックス(資金
運用の基本ポートフォリオ)の策定である。政策アセットミックスは年金債
務の大きさをもとに、長期的な資本市場の特性や年金基金のリスク許容度を
もとに決定される。たとえば、年金債務は予定利率のほか死亡率・脱退率、
割引率などを基に決められる。一方で年金資産は運用対象資産に関するリター
ンやリスク、対象資産間の相関係数を推計し、長期にわたり年金資産が維持
可能となるような適切な配分を決めていかなければならない。政策アセット
ミックスは、(1)年金資産が運用環境の短期的な変化にはあまり左右されな
いものとする、(2)年金資産と年金債務との関係で当初に想定した前提に変
化が起こった場合は検証を行い、必要に応じて変更する、などを念頭に最適
なポートフォリオを構築することが求められる。

 実際に基本ポートフォリオを策定することはかなり専門的で難しい。企業
年金連合会では10年分のデータを特定の計算式を与え、将来のキャッシュフ
ローがどうなるかを推計し、その結果として資産と負債がどのようになり、
積立水準がどの程度確保できるかを計算している。そして、一定の基準を下
回らないような最適のポートフォリオを導き出しているとしている。このよ
うな定量分析が行われた後、定性的な判断も加味されていると言う。

 こうした結果を踏まえて、企業年金連合会の基本ポートフォリオは内外債
券と内外株式の比率を55%±5%、45%±5%としている。この5%は積立水
準の差によるもので、これらにさらに±10%の調整を行うことができるとし
ている。ちなみに年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は内外株式が50
%、内外債券が50%であり、これに調整幅が考慮されている。

 次に運用の全体的な流れですが、前述の基本方針、政策アセットミックス
の策定を行った際、リスク・コントロールがなされているかもあわせて確認
する。その後の運用実務は委託する運用会社(アセット・マネージャー、様々
な運用スタイルがある)を選定し、その運用状況をモニターし、運用成績の
検証を行う。運用成績次第では必要に応じて資産の組み換え(リバランス)
を行うことが求められる。年に最低1回程度は運用結果について評価をし、
状況の把握に努めることが望まれる。そして5年程度毎には政策アセットミ
ックスを含めた見直しが必要と判断されれば修正を加えていくことも重要な
課題である。
 ◆◇◆

★マーケットトピックス―――――――――――――――――――――――
 米利上げもBREXITが最大のリスク要因へ 日本はデフレへ逆戻りの危険

                 NPO金融年金ネットワーク
                 DCアドバイザー・CFP   宮本一弘
 ◇◆◇
 5月18日、FRBは4月26・27日開催のFOMC(連邦公開市場委員会)の議事録
を公表しました。それによると、「大半の参加者は、今後入ってくるデータ
が、4〜6月(第2四半期)に経済成長が上向き、労働市場が引き続き力強さ
を増し、インフレが目標の2%に向けて進展している状況と一致すれば、FF
金利誘導目標のレンジを6月に引き上げるのが適切になる可能性が高いと判
断した」(ブルームバーグ:5月19日)と記されていることが分かりました。
 5月に発表された4月の米経済指標は、改善傾向を示すものが多く見られま
す。注目された小売売上高は前月比1.3%増、前年同月比3.0%増と顕著な伸
びを見せました。自動車が前月比3.2%増、ネット販売等の無店舗小売の2.1
%増等が原動力になりました。市場関係者からは「米消費は健全な状況」と
消費拡大の継続を予想する声が出ています。消費者物価指数は季節調整済み
で前月から0.4%上昇、市場予想を上回り、2013年2月以来3年2ヵ月ぶりの高
水準になりました。住宅着工件数も前月改定値より6.6%増。鉱工業生産指
数も前月の改定値から0.7%上昇、市場予想を大きく上回りました。ただ、1
〜3月期(GDP成長率0.8%増)の停滞は“一時的なもの”で、4月以降、景気
改善のピッチが高まったと判断するには5月の数値を見る必要があるとの見
方もあります。
 いずれにせよ、FF金利の先物が示唆する6月利上げの確率が、「5月16日時
点の4%から32%に高まった」(ブルームバーグ)ものの、実際の利上げと
なると、小康状態にあった為替がドル高に振れ、反発傾向にあった原油価格
が再度軟化するリスクが高まり、新興国・資源国、特に中国の通貨安に関連
して起こりうる金融不安と景気悪化が、銀行の信用不安や米多国籍企業の海
外事業に悪影響を及ぼしかねません。特に6月23日には、英国でユーロ離脱
(BREXIT)の是非を問う国民投票が予定されています。事前の調査では離脱
賛成・反対が4割ずつでほぼ拮抗、態度未定が2割と「状況は混沌」と報じら
れています。
 英国のEU離脱は世界経済への大変大きなリスクであり、6月FOMCは6月14・
15日開催予定ですから、利上げのタイミングとしては7月の方が適切との見
方もあります。
 さて日本。5月18日発表の1〜3月期GDP(1次速報値)は前期比年率1.7%と
2四半期ぶりのプラスになり市場予想を大きく上振れしました。但し、今年
は閏年で、日数が例年より1日多く、その分の押し上げ効果が年率で1.2%に
効くとされていますから、実質は0.5%増で、比較する前期(10〜12月期)
の改定値がマイナス1.7%なので、前期の落ち込みを埋めるには至っていな
い数値です。
 足を引っ張ったのは、設備投資と住宅投資です。期待された設備投資では、
工作機械、電子・通信機器などの分野で減少が大きく、中国経済減速やスマー
トフォンの減産などの影響とみられています。日銀のマイナス金利の効果が
最も強く表れるのは設備投資と住宅投資の分野とされていますが、現状は政
策効果の浸透が進んでいるとはいえず、前途多難を思わせます。
 一方、プラス面の“閏年効果”に次ぐ押し上げ要因は個人消費と公的支出
です。個人消費は天候に恵まれたことから外食、レクリエーション等サービ
ス消費の増加が寄与したようです。1〜3月期の実質雇用者報酬は前期比1.3
%、前年同期比2.7%増と高い伸びになりました。しかし、消費の伸びは前
期比0.5%の増加に過ぎません。所得増の追い風があっても、消費者が先行
き不安に伴って、財布の紐を締めれば消費は低迷します。「マイナス金利が
消費に悪影響を及ぼしている」との見方もあります。消費者の預金にマイナ
ス金利が付けられているわけではないとはいえ、“それ程悪いのか?”とい
う不安から消費を手控えるというものです。消費者物価上昇の弱さも目立っ
てきています。4月の日銀指数(エネルギーと生鮮食品を除く)は前年同月
比0.7%の上昇で、9ヵ月ぶりの1%割れに、総務省の消費者物価指数(総合
:生鮮食品を除く)も前年同月比2ヵ月連続でマイナスに沈んでいます。
 4〜6月期のGDPは、閏年効果の剥落と、熊本地震の被害、サプライチェー
ンの寸断等で、マイナスも予想されています。
 伊勢志摩サミットでは、日本政府は、世界経済を成長軌道に乗せるため各
国が連携して大規模な財政出動に合意したいと働きかけて来ましたが、財政
の均衡をより重視するドイツ、英国の強い反対にあって各国個別の対応に落
ち着きました。リーマン危機の前の様な状況という日本政府の現状認識には
多くのエコノミストに違和感があったとされています。日本の潜在成長率は
0.5%程度とされていて、現状これだけの金融政策のもとでも潜在成長率並
みの成長しかしていないことになります。
 金融緩和と併せ、成長を後押しする財政出動、漠然とした消費者の先行き
不安を除去する減税(消費税凍結は当然として)など、迅速な政策対応が求
められます。
                       (平成28年5月27日記)
 ◆◇◆

★年金トピックス――――――――――――――――――――――――――
 確定給付企業年金のガバナンス強化へ

        NPO金融年金ネットワーク 社会保険労務士
        DCアドバイザー・AFP            植村昌機
 ◇◆◇
 厚生労働省は4月28日、確定給付企業年金(以下DB)に対するガバナンス
体制を見直す方針を示した。資本関係や人的関係のない企業が複数集まって
設立する総合型DBに対する見直しで、代議員の選任方法や名称の付け方を改
めるほか、外部の専門家による会計監査制度の導入を検討する。資産運用面
でもガイドラインを中心に見直し、厚生年金基金並みの対応を求める方針だ。

1. 総合型DBの見直し案
●代議員の選任基準
(1)代議員の定数が基金の規模に見合った一定数にすること。
(2)代議員の所属企業が偏らない。(強力な指導統制力を有する組織母体が
あり、その運営状況が健全で良好であれば一定の配慮も)

●名称に関する基準
(1)既存のDBと誤認される恐れのない名称であること※
(2)国や地方公共団体の機関などと誤認される恐れのない名称であること※
(3)総合型DBでは、事業所の所在する地域とかけ離れた名称でないこと
※は総合型DB以外にも適用

●会計監査
(1)外部の専門家(公認会計士)による会計監査を、コストに考慮しつつ導
入(資産規模が一定以上の総合型DBに限ることも検討)

2. DBの資産運用に関する見直し案
●すべてのDBに運用基本方針と政策アセットミックスの策定を義務付け(生
保一般勘定で運用する受託保証型DBは対象外)

●資産運用ガイドラインの見直し
(1)資産運用委員会の設置:資産規模100億円以上のDBに義務付け
(2)分散投資:分散投資をしない場合は基本方針への記載と加入者への周知を
義務付ける。運用委託先が特定の運用会社に集中しないための方針を定める
(3)オルタナティブ投資:運用基本方針にその目的や政策アセットミックスに
おける位置づけを記載する
(4)運用会社の選任・評価:定量評価と定性評価にもとづく総合評価を推奨。
定性評価に「スチュワードシップ責任、ESG(環境、社会、ガバナンス)、G
IPS(運用成績がグローバル投資パフォーマンス基準に準拠しているか)、
受託業務監査(運用会社の内部統制を証明する)を加える。
(5)運用コンサルタント:金融商品取引法上の投資助言・代理業の登録機関に
限定。
(6)代議員会や加入者への報告・周知事項:運用委託先の選任・評価状況など
を代議員会に報告。資産運用委員会の議事録を保存し、議事概要を加入者に
周知(規約型DBに留意しつつ検討)

 DBのガバナンス強化の方針に対して、「総合型DBが業種や地域を超えて設
立されている
現状から、現場の声を聴いて制度設計して欲しい」、「過大な負担とならな
いような仕組みを検討してほしい」、「資産運用見直しに関して、規模の小
さいDBに過度に負担にならないように見直してほしい」といった声が寄せら
れている。
 ◆◇◆

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┃ ■年金相談の現場から(55)
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 年金制度改革関連法案の概要について

   NPO金融年金ネットワーク 1級FP技能士・社会保険労務士 小野隆璽
 ◇◆◇
 「公的年金制度の持続可能性の向上を図るための国民年金法等の一部を改
正する法律案(年金制度改革関連法案)」が第190回国会に提出されました。
 その中には、私たちにも大きく影響が出てくるものがあり、以下に主な改
正案の概要を説明させていただきます。

 1. 短時間労働者への被用者保険の適用拡大の促進
 (平成28年10月施行予定)
 この法律案は、前回のメールマガジンで紹介させていただいた従業員500
人以上の企業における「短時間労働者に対する厚生年金保険・健康保険の適
用拡大」をさらに促進しようというものです。
 内容は、以下の(1)〜(4)の適用基準のもと、さらに500人以下の民間企業
も、労使の合意に基づき、企業単位で短時間労働者への適用拡大を可能とす
るものであり、かつ、国・地方公共団体は、規模にかかわらず適用とする、
という改正案です。
 また、就業調整を防ぎ、被用者保険の適用拡大を円滑に進める観点から、
短時間労働者の賃金の引上げ及び労働時間の延長を行う事業主に対し、取組
みへの一時的な支援(雇用保険二事業のキャリアアップ助成金の活用)も行
われます。
 *適用基準:
  (1)週20時間以上
  (2)月額賃金8.8万円以上(年収106万円以上)
  (3)勤務期間1年以上
  (4)学生は適用除外

 2. 国民年金第1号被保険者の産前産後期間の保険料の免除
 (平成31年4月施行予定)
 次世代育成支援のため、国民年金第1号被保険者の産前産後期間の保険料
を免除し、免除期間は満額の基礎年金を保障する。また、この財源として国
民年金保険料を月額100円程度引上げ、国民年金の被保険者全体で対応する
というものです。
 なお、保険料免除の対象期間は、出産予定日の属する月の前月から出産予
定月の翌々月までの期間(4ヵ月間)となります。
 この改正案は、平成26年4月に実施された産前産後休業期間中の厚生年金
保険料免除制度を受けて、これまで社会保障の対象外であった国民年金の第
1号被保険者向けにも配慮がなされることになるわけです。

 3. 年金額改定のルールの見直し
 (1)は平成30年4月施行予定、(2)は平成33年4月施行予定)
 公的年金制度の持続可能性を高め、将来世代の給付水準を確保するために
年金額の改定ルールを次のように見直しされます。
 (1)マクロ経済スライドについて、現在の高齢世代に配慮しつつ、できる
限り
 早期に調整する観点から、年金の名目額が前年度を下回らない措置を維持
 しつつ、賃金・物価上昇の範囲内で前年度までの未調整分を含めて調整す
 る。
 (2)賃金・物価スライドについて、支え手である現役世代の負担能力に応
じた
 給付とする観点から、賃金変動が物価変動を下回る場合には、賃金変動に
 合わせて年金額を改定する考え方を徹底する。

 4. 年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の組織等の見直し
 (平成29年10月施行予定。なお、短期資金の運用方法の追加については、
公布日から3ヵ月以内の政令で定める日に施行予定)
 国民から一層信頼される組織体制の確立を図るため、合議制の経営委員会
を設け、基本ポートフォリオ等の重要な方針に係る意思決定を行うとともに、
執行機関の業務執行に対する監督を行うほか、年金積立金の安全・効率的な
運用のため、リスク管理方法の多様化や短期資金の運用方法を追加するなど
の措置が講ぜられます。
 なお、リスク管理方法の多様化については、利用可能なデリバティブ取引
方法の拡大など、短期資金の運用方法の追加については、コール資金の貸付
等の追加がなされます。

 以上が「年金制度改革関連法案」の主な内容です。読者の方々の年齢・職
業等により、影響のあるものとないものがあるとは思いますが、法案の成立
状況をウオッチしておいてください。
 ◆◇◆

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃ ■NPOアクティビティー
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
出版のお知らせ―――――――――――――――――――――――――――
 ◇◆◇
 《最新版・2016年版》 平成28年3月25日発売!!
 「労働組合のための退職金・企業年金ハンドブック」2016年版
 日本労働組合総連合会/NPO法人 金融・年金問題教育普及ネットワーク共編
 A4判・144頁・頒価1部1,000円(荷造り・送料実費を頂きます)
 ◇◆◇
 確定拠出年金法と確定給付企業年金法の公布から14年が経過し、この間、
退職給付会計の導入、運用難による年金資産の積立不足、厚生年金基金の代
行返上、税制適格退職年金の廃止等を契機に、退職給付制度の再編が進行し
てきました。
 厚生年金基金や税制適格退職年金から確定給付企業年金に移行後に、国際
会計基準(IFRS)や財政運営基準の厳格化の動向をにらみ、キャッシュバラ
ンス・プランや確定拠出年金に切り換える動きも出てきています。確定拠出
年金も個人資産の目標金額未達成、投資教育の内容・頻度、運用商品開発の
不足等、課題が発生し、改正法案が審議されています。さらに、厚生年金基
金改革法が2014年4月に施行され、解散や移行先制度の検討等、企業年金の
再編は第二のステップに入りつつあります。
 本書は、2004年11月に2005年版を創刊以来、本年版で12冊目になります。
本年版は、旧版のデータ等を最新のものに改訂すると共に、確定給付企業年
金に関する記述を拡大・加筆。掛金拠出の弾力化、リスク分担型DBの概要を
解説。確定拠出年金改正法の概要、厚生年金基金改革と労働組合の対応、年
金ガバナンス体制の見直し・強化等、大幅に加筆しました。
 会社から制度再編提案がなされた時点で、労組員の皆様が、公的年金から
会社提案まで内容を熟知していることが労使交渉のポイントです。そのため
には、年金制度の基本知識と制度再編に際して従業員サイドからの留意点を
組織内で共通認識することが第一歩です。そこで、本書をテキストや副読本
として、年金研修会、勉強会の実施をお勧めします。また、加盟単組からの
ご相談があった際に、本書を参考にして対応されている産別も見受けられる
ようになりました。

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 《最新版発売中!!》平成26年5月30日発売!!
 「働く人のための確定拠出年金ハンドブック」(第3版)
 日本労働組合総連合会
 NPO法人 金融・年金問題教育普及ネットワーク:共編
 平成24年5月31日発行
 A4判・122頁・頒価1部1,500円(荷造り・送料実費を頂きます)
 ◇◆◇
 本ハンドブックは、施行13年目を迎えた確定拠出年金制度が法律制定の趣
旨にそって、「公的年金と相まってサラリーマンの老後生活保障の柱」の一
翼を担える制度に仕上がっていくように、との期待をこめて、主として加入
者、労働組合の立場から課題と対応の「考え方」を示したものです。私たち
の活動の中から、これまでに経験した事例や課題・問題点を踏まえて整理を
行いました。
 第I部は、確定拠出年金制度の概要と基礎知識を法律に沿って解説、第II
部は、制度のポイントである「運用」と「教育」についての考え方と提言、
第III部は制度の課題と展望について述べています。
 本書は、旧版のデータを最新のものに改めにとともに、マッチング拠出等
が認められた法改正に対応し第3版として発行するものです。
 すでに、退職給付制度の一部または全部を確定拠出年金に移行した労組の
皆様には、制度の運営改善に、これから移行が想定される皆様には、制度設
計・運営のご参考になれば幸いです。
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 書籍のお申し込み、お問い合わせ、ご質問、ご相談、研修会講師派遣のご
要望等ございましたら、下記までご連絡をお願い申し上げます。
 内容詳細は下記のURLをご覧ください。
 →http://kinyunenkin.jp/09syuppan.htm
 お問い合わせ、お申し込みは
 NPO金融年金ネットワーク事務局(
 または電話(03-5444-0539)、FAX(03-5444-0303)まで。

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●次号(第147号)は7月1日に送信の予定です。
【NPO金融年金ネットワーク・メールマガジン】
 企画・編集・発行:NPO法人 金融・年金問題教育普及ネットワーク
 協力:(株)格付投資情報センター
【メールアドレスの変更および配信中止/バックナンバー閲覧】
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【内容に関するご意見・ご感想】
本メールの送信アドレスは送信専用ですので、直接ご返信になることはでき
ません。ご意見・ご感想等は、下記アドレスまでお願い致します。
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