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┃       金 融 年 金 イ ン フ ォ メ ー シ ョ ン

┃                    第166号  2018年2月1日
┃   NPO法人 金融・年金問題教育普及ネットワーク メールマガジン
┃             ホームページ http://kinyunenkin.jp/
┃     フェイスブック https://www.facebook.com/kinyunenkin/
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 このメールマガジンは、「連合」と提携して、労働組合・勤労者の立場
 から退職給付制度に関するコンサルティングや投資教育を展開している
 「NPO法人 金融・年金問題教育普及ネットワーク(略称:NPO金融年金
 ネットワーク)」が企画・編集・発行するものです。金融・年金に関す
 る情報や意見交換のスペースをご提供することを目的にしています。企
 画・編集には(株)格付投資情報センターのご協力を頂いています。
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■■ 目次 ■■
●特集レポート
 企業年金コンサルティングの現場から(149)
●NPOトピックス
 ★今からでも聞いてみよう投資の話(40)
  投資教育について(6) 〜年金インストラクターという考え方〜
 ★マーケットトピックス
  新春相場は好調にスタート 楽観の中にそこはかとなく警戒感も
 ★年金トピックス
  確定拠出年金加入者の年平均運用利回り7.16%、
  通算利回り3.39%
  ―2017年9月末「年金情報」調査より―
●年金相談の現場から(74)
 第3号不整合記録問題の対応策について
●NPOアクティビティー
 出版のお知らせ
 ◇最新版・2017年版 平成29年2月28日発売!
 「労働組合のための退職金・企業年金ハンドブック」2017年版
 ◇最新版・平成28年8月23日発売!
 「働く人のための確定拠出年金ハンドブック」(第4版)
 ―2016年法改正対応―

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃ ■特集レポート
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 企業年金コンサルティングの現場から(149)

                (株)武南企業年金事務所代表 坂井信夫
 ◇◆◇
 先月触れているリバランスについて、あらためて補足しておきたい。過去
に何回か書いていることとは思うが、儲かる時期におろそかになりやすいこ
とだけに繰り返しておきたいと思う。決して明日相場が暴落するなどとは思
っていないが、イケイケの状態の時に着物の裾を踏むような「逆張り」のコ
メントをするのも企業年金コンサルタントの務めと思っているからだ。
 例えば今年度の4月〜12月までの国内株式の騰落率は「TOPIX」ベースで
21.5%に達する。一方でその間の国内債券のインデックス騰落率は0.53%の
プラス値となっている。
 仮に国内株式と国内債券を50対50の資産配分で、なおかつインデックスフ
ァンドで運用していたとすると、手数料を無視すればその運用収益は11%を
超える。これは、リスクというコストをかけたことに対する大きな見返りの
結果と言えるだろう。それはそれでよいのだが、重要なのは次の展開である。
 ではこの時点で全額を現金化すれば、この運用収益をすべて我が物にでき
ることになるのだが、年金資産の運用では基本的にそれは許されない。今後
の掛金も含めて、目標収益の獲得を目指していかなければならないからだ。
では少なくともどうしておくべきかというと、それがリバランスなのだと思
う。
 確定拠出年金の加入者が、仮に年率2%の運用目標をたてていたところへ
11%の収益がもたらされたなら、それはお腹一杯ということである。その際
まずやるべきことはリバランスなのである。
 仮に100,000円の資産を50対50の比率で国内株式と国内債券に投資したと
すれば、昨年12月末時点で21.5%増えた国内株式の時価総額は50,000円が
60,754円になり、0.53%増の国内債券部分は同じく50,265円となる。
100,000円の全資産総額は111,015円となり、11,015円増加したことになる
(手数料等のコストは想定しない)。それは結果としてそれでよいのである。
 問題なのはその先である。111,015円の資産の金額的内訳は国内株式が
60,754円で国内債券が50,265円であるから、時価構成比は国内株式54.7%・
国内債券45.3%となる。この状態を仮に放置したとすれば、それは期初に50
対50の比率にしていた構成比を55対45にして臨むのと同じことである。その
場合は同じ期間の経過後の時価総額は112,064円と1,049円増加する。つまり、
時価総額が111,015円に増えた状態は、より大きく儲かる資産配分になって
いる、ということである。そしてすなわちそれは、収益のブレという意味で
の「リスク」が大きくなっているということに他ならない。より大きく儲か
る資産配分とは、相場が逆目に出ればより大きく損失を出す資産配分でもあ
る。
 もし足元の資産配分を放置し、そこに国内株式の相場が21.5%下落、国内
債券の相場が同じく0.53%下落したら、合計の資産総額は97,688円まで落ち
込む。一方でリバランスをして、およそ50対50の資産配分に戻した後に同じ
ような相場下落が来たならば、合計の時価総額は98,787円の水準にとどまる。
 年金資産のような長期投資の運用は、儲かる時はもちろん想定の範囲で儲
け、損失が出る局面では、その想定以上の損失を出さない、ということを意
識するのが大切なのではないかと思う。
 ◆◇◆

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃ ■NPOトピックス
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★今からでも聞いてみよう投資の話(40)――――――――――――――――
 投資教育について(6) 〜年金インストラクターという考え方〜

          NPO金融年金ネットワーク 証券アナリスト 塩見雅史
 ◇◆◇
 投資教育の事例を見ていくと教育ツールに工夫を凝らしているところがあ
ります。その中で厚生担当者や労働組合の幹部を対象に、外部の投資専門家
を講師として招き、社内で年金インストラクターを育成しようとする動きが
あります。当NPO法人としても余裕があれば取り組んでいただきたい活動の
一つと考えています。
 年金インストラクターの必要性については、加入者から具体的な投資アド
バイスを受けたいとの要望があることが大きな理由です。投資助言について
は法律による縛りがあるため、法的リスクを回避するために断定的なアドバ
イスを行うことはできません。つまり、努力義務とされる投資教育と禁止行
為である投資助言の線引きを明確にしておく必要があります。
 年金インストラクターの育成とともに加入者からの問い合わせに対し、統
一した助言もしくは対応が必須であるため、Q&Aを作成することも一考です。
加入者にとってなじみの薄い投資や資産運用についてサポートできる体制が
できればそれに越したことはありません。年金インストラクター制度をつく
り、加入者への研修や法的に問題がない的確な助言などを行い、加入者の知
識向上を図ることは、年金の資産運用が長期にわたることを踏まえると有効
な手段だと考えます。
 他の事例では、投資教育の前段階として、運用商品をどう選ぶかというこ
とが課題となっています。その選定のプロセスで、事業主、企業年金基金、
労働組合の3者が基本的な商品採用の方針を決め、可能であればフィナンシ
ャル・プランナーやDCアドバイザーも交えたうえで商品を選定していくこと
で、加入者の利益を損なう可能性は小さくなるでしょう。その後の継続教育
においても、前出の3者で内容を吟味するなどして充実が図られるのではな
いかと思います。
 なお、一般的に投資助言とは、「投資対象となる有価証券の種類、銘柄、
売買のタイミング等まで踏み込んだ助言を行い、対価として報酬を受け取れ
ば、金融商品取引法下の「投資助言業」に該当するもの」と考えられていま
す。すなわち、報酬の授受が焦点になるようです。投資は自己責任であると
いうことを改めて理解して頂きたいと思います。最後に少し古くなるかもし
れませんが、厚生労働省が以下に事例集を掲げています、ご参考にして下さ
い。
 (参考)投資教育の事例等について(厚生労働省)
 www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/nenkin/nenkin/kyoshutsu/toushi/
 ◆◇◆

★マーケットトピックス―――――――――――――――――――――――
 新春相場は好調にスタート 楽観の中にそこはかとなく警戒感も

                 NPO金融年金ネットワーク
                 DCアドバイザー・CFP   宮本一弘
 ◇◆◇
 2018年新春の株式市場は、好調なスタートになりました。日経平均株価は
大発会当日741.39円の大幅高でスタート、その後も上昇を維持、3営業日で
1,085円高、約4.8%の上昇になりました。1月23日には終値で24,124円に到
達、バブル崩壊後の半値戻しを達成しています。
 株式市場が好調なのは日本だけではなく、米国をはじめ先進国、後進国(エ
マージング市場)共に同時株高の様相にあります。米国株はダウ平均指数が
26,000ドルの大台を超えて26,153ドル(1月18日)に達し、史上最高値を更
新しています。米国を始め各国の長期金利が低位にコントロールされるなか、
年末に成立した1.5兆ドルのトランプ減税に加え、大統領選公約の一つ、1兆
ドルと想定されていた米国内のインフラ・公共投資が1.7兆ドルの規模に拡
大するとの報道もあり、そうなれば、その経済効果を先取りする形で世界経
済が漸く本格的に拡大の局面に入って来ているのではないかとの見方が増加
してきました。
 現在の局面は、低金利(=債券高)と株高が同時に生じているという経済
の教科書的には“ありえない”環境にあります。好調な企業業績と相俟って
「ゴルディロックス(適温相場)」とか「グレート・モデレーション(大い
なる安定)」といった言葉がメディアを賑わわせ、“楽観”ともいえる雰囲
気が漂っている様にも思われます。
 先月号で、今年のリスクの第1に「FRBを始めとした世界各国の中央銀行の
金融政策」を上げました。
 米国(FRB)は既に、金利の引き上げ、資産縮小の過程にありますが、現
在の緩和的な利上げのペースが景気の過熱に繋がるリスクを指摘する意見も
多くなり、NY連銀のダドリー総裁は講演で「労働市場が既に逼迫している中
での拡張的財政政策は、向こう数年間のある時点で、当局がブレーキを強く
踏むリスクを招く。今年3回の利上げは合理性がある」(1月12日:ロイター)
と警鐘を鳴らしています。
 EU(ECB)も、ユーロ圏の経済の回復が順調に進んでいて、緩和政策から
の「出口」に向かう可能性が高いと予想されています。OECD(経済協力開発
機構)の見通しでは、実質GDP(前年比)で、2017年+2.4%、2018年+2.1%
の成長を達成すると報告されています。独・蘭・墺の中銀総裁からは、現在
進めている「必要以上の緩和策継続の弊害」が指摘されていて、利上げ、引
き締めの方向に向かうとされ9月以降の対応に注目が集まっています。他国
では既に加・英とも利上げを行っています。
 為替は、ユーロが対ドルで強く、ドル安の状態にありますが、ドルの値下
がりは対円では円高に作用し、110円近辺の円高になっています。FRBの利上
げが円安・ドル高にはなっていません。
 さて、日本ですが、世界、中でも米・欧の景気拡大と円安に支えられて景
気の拡大は「いざなぎ景気」を超え、戦後2番目の長さに達しています。企
業業績も好調に伸び、間もなく本格化する10〜12月期と、3月期決算予想は
大幅に上振れすることが織り込まれています。市場は来期、19年3月期の見
通しに多くの関心が注がれています。長年デフレの原因の一つと見られてき
た「需給ギャップ」も解消していて失業率も2.7%と完全雇用の状態にあり
ます。FRB、ECBの金融政策の方向と逆方向の政策を何時までも続けられるの
か市場関係者も疑心暗鬼の状況にある様です。黒田総裁自身は現在の金融政
策が2%の物価目標(2017年12月時点で、除く生鮮食品ベースで0.9%)達成
のための手段、政策パッケージの柱になっていることから繰り返し金融政策
は「現状維持」を強調していますが、昨年11月、スイスでの講演で長期に亘
るゼロ金利政策が金融機関の体力消耗に繋がるリスク、「リバーサル・レー
ト」に言及していて、見直しがあるのではないかとの思惑が消えていません。
折から、1月9日、国債買い入れ(買入れオペ)を通知しましたが、「残存10
年超、25年以下」と「残存25年超」で、各100億円ずつ買入れ額が減額にな
りました。金利が上昇し、円高にも振れ、政策転換の前触れではないかと債
券市場に動揺が走りました。1月10日には、中国が米国債の購入の減額・停
止を検討しているとの一部報道もあって米国債(10年物)の利回りが、2.62
%まで上昇しました。当局者等の迅速な火消しで上昇は収まっていますが米
国の赤字が中国などの海外マネーに依存していてその動き次第では米国の根
本がぐらつきかねないことを改めて浮き彫りにしたと言えます。
 日本株が上昇しているのは、日銀が年6兆円の規模(17年は5.7兆円)でET
Fを購入して市場を買い支えていることが大きいのですが、既にETFは17兆円、
J-REITは4.5千億円に達しています。
 安倍首相の経済ブレーンの浜田宏一官房参与は、「日銀のマイナス金利政
策は、地方銀行の収益圧迫等副作用があり、見直す必要がある」との認識を
示しました(1月26日:共同通信)。
 そろそろ、日銀もETFの買入れ縮小に向かうのではないか、その場合の影
響の大きさについて漠然とした警戒感が浮かんでいるのではと思われます。
                      (平成30年1月27日 記)
 ◆◇◆

★年金トピックス――――――――――――――――――――――――――
 確定拠出年金加入者の年平均運用利回り7.16%、
 通算利回り3.39%
  ―2017年9月末「年金情報」調査より―

        NPO金融年金ネットワーク 社会保険労務士
        DCアドバイザー・ファイナンシャルプランナー
                             植村昌機
 ◇◆◇
 「年金情報」が企業型確定拠出年金(DC)の大手運営管理機関に集計を依
頼した2017年9月末時点の加入者運用利回りは、直近の「12ヵ月利回り(3社
平均)」で7.16%に上った。制度加入からの累積運用実績を年率換算した「通
算利回り(4社平均)」は3.39%であった。
 「12ヵ月利回り(3社平均)」は、三井住友銀行、三菱UFJ信託銀行、野村
証券の3社が、「通算利回り(4社平均)」は、みずほ銀行も合わせた4社の
集計結果である。
 9月末時点の対象人数は、「12ヵ月利回り(3社平均)」が245万8808人、
「通算利回り(4社平均)」が348万8532人。企業型DC加入者632万3000人(厚
生労働省が公表した8月末の速報値)のそれぞれ39%、55%を占める。

 1. 「12ヵ月利回り(3社平均)」の加入者分布
 「0%以上〜1%未満」が35.3%、「10%以上」が32.3%の2領域に加入者
が集まった。
 同期は、日経平均株価が23.75%上昇し、株式投信に投資する加入者の利
回りを押し上げた。
 一方、運用に対する消極的な姿勢や無関心から、預金など元本確保商品の
みに掛金の配分をする加入者が多く存在する。そのため、「0%以上〜1%未
満」35.3%あるが、前回よりは低下している。

 2. 「12ヵ月利回り(3社平均)」確定給付企業年金(DB)との比較
 同期間のDB(格付情報センター調べ)の利回りは、7.81%と、格差は1%
未満で徐々に縮小している。一般にDBは、政策アセットミックスにより運用
しており、配分計画を短期的に変えることは少ない。このため、格差の縮小
はDC側の改善にありそうだ。しかし、DCでは、運用に積極的な加入者もいれ
ば消極的な者も多く、利回り分布をみても、「二極構造」は鮮明である。企
業型DCの中では、むしろ格差が拡大しているとみられる。
 2017年3月末時点の販売残高に占める元本確保型商品の割合は54%と変化
はない。

 3. 「通算利回り(4社平均)」の加入者分布
 加入以来の通算利回り(年率)は、3.39%で、直近の株価上昇により利回
りが向上した。利回りがマイナスで掛金が「元本割れ」状態の加入者は1.4
%で前回より1.3%縮小した。
 掛金計算の前提となる想定利回りは1.98%(企業年金連合会調べ)であり、
この水準を超える2%以上の利回りの加入者は53%に過ぎない。約半数の加
入者は想定利回りを達成できずに、目標金額に未達となっている。
 9月末の日経平均は20,356円と2万円台に乗せ、足元も上昇を続けるが、な
お「0%以上〜1%未満」の加入者が最多数を占める。受給間近の意図的なリ
スク回避ならまだしも、若年層であればリスクの取り方に再考の余地はあり
そうだ。自己責任の制度とはいえ、投資教育で分散投資の重要性を教える必
要があり、事業主側にも努力や工夫が求められる。
 ◆◇◆

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃ ■年金相談の現場から(74)
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 第3号不整合記録問題の対応策について

   NPO金融年金ネットワーク 1級FP技能士・社会保険労務士 小野隆璽
 ◇◆◇
 国民年金の第3号被保険者から第1号被保険者となったにもかかわらず、必
要な届出が行われなかったために、第3号被保険者のままとなっている年金
記録問題の制度改正が、平成25年7月1日に施行されています。
 この改正は、運用3号問題に端を発した経緯のなかで、民主党政権時代の
平成24年11月に国会提出されましたが、衆議院の解散で廃案となった「主婦
年金追納法案」を、自民党政権に変わったあと、施行スケジュール等を見直
して改正されたものです。
 なお、制度改正は平成25年7月1日に施行されましたが、年金記録への対応
完了までには、平成30年4月(年金支払期:6月15日)までかかるというスケ
ジュールで、やっと終了することになります。
 そこで、第3号不整合記録問題の対応策について、以下に説明させていた
だきます。

 1. 第3号不整合記録のある対象者
 平成25年当時の厚生労働省の推計によると、第3号不整合記録を有する対
象者は約100万人、かつ年金額に影響があると考えられる対象者は約47.5万
人(うち、年金受給者約5.3万人、被保険者など約42.2万人)おられます。
 そして、特に問題となるのは年金受給者で納付実績に見合った額よりも高
い年金額を受給している対象者です。また、納付期限日(平成30年3月31日)
までに「時効消滅不整合期間に係る特定期間該当届」を提出しなければ、年
金受給資格期間を満たせず年金受給権を失う対象者です。

 2. 対応策
 時効消滅不整合期間を有する被保険者又は被保険者であった者については、
 厚生労働大臣(日本年金機構)に対して届出を行うことにより、届出日以
降、「年金額には反映しないが年金の受給資格期間として算入される期間(い
わゆるカラ期間)」として扱われることになります。
 そして、当該届出のあった期間は、「特定期間」となり、平成27年4月1日
から平成30年3月31日までの間(3年間)、その期間に係る保険料の納付(特
例追納)が可能とされています。
 *特例追納は、以下の期間のうち、先に経過した月から順次行います。
  (1)特例追納をする時点で60歳以上の場合
    ―――特定期間のうち、50歳以上60歳未満の期間
  (2)特例追納をする時点で60歳未満の場合
    ―――特例追納をする時点から過去10年以内の期間
 また、特定保険料の納付が行われた日に、保険料が納付されたものとみな
され、納付された特定保険料は、老齢基礎年金の年金額に反映され、老齢基
礎年金の受給者は、納付日の翌月から年金額が改定されます。
 ただし、納付実績に見合った額よりも高い年金額を受給している特定受給
者については、特定保険料納付期限日の属する月の翌月(平成30年4月分、
年金支払期:6月15日)から、本来の納付実績に見合った年金額に改定され
ます。なお、年金額が減額となる場合には、従前の年金額の9割が保障され
ます。

 3. 届出の勧奨
 第3号被保険者期間として管理されていた期間のうち、第1号被保険者へ記
録訂正がなされたときに保険料を徴収する権利が時効で消滅していた期間(時
効消滅不整合期間)を有する可能性がある人へ、特定期間該当届の届出及び
特例追納の勧奨が、平成29年11月から12月にかけて、以下の人に行われてい
ます。
 (1)過去に勧奨を実施するも届出のない人 ――――― 約50万人
 ・特定期間該当届及び特例追納の勧奨を実施するも、特定期間該当届や
  特定保険料納付申込書が提出されていない人
 (2)時効消滅不整合期間がある可能性がある人 ――――― 約37万人
 ・時効消滅不整合期間を有している可能性があり、特例追納対象期間に
  国民年金保険料の未納がある人
 (3)受給資格(10年)を満たす可能性がある人 ――――― 約3万人
 ・上記(1)または(2)に該当する人のうち、老齢年金の受給開始年齢に到達
  しているが、老齢年金の受給資格期間を満たしていない人で、特定期間
  該当届を提出することにより受給資格(10年)を満たす可能性がある人

 第3号不整合記録問題の対応策については、以上のように最終局面を迎え
ており、届出の勧奨なども行われた結果、今年6月15日の年金支払日に本来
の納付実績に見合った年金額が支払われることになります。
 ◆◇◆

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃ ■NPOアクティビティー
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
出版のお知らせ―――――――――――――――――――――――――――
 ◇◆◇
 《最新版・2017年版》平成29年2月28日発売!!
 「労働組合のための退職金・企業年金ハンドブック」2017年版
 日本労働組合総連合会/NPO法人 金融・年金問題教育普及ネットワーク
 共編
 A4判・146頁・頒価1部1,000円(荷造り・送料実費を頂きます)
 ◇◆◇
 確定拠出年金法と確定給付企業年金法の公布から15年が経過し、この間、
退職給付会計の導入、運用難による年金資産の積立不足、厚生年金基金の代
行返上、税制適格退職年金の廃止等を契機に、退職給付制度の再編が進行し
てきました。
 厚生年金基金や税制適格退職年金から確定給付企業年金に移行後に、国際
会計基準(IFRS)や財政運営基準の厳格化の動向をにらみ、キャッシュバラ
ンス・プランや確定拠出年金に切り換える動きも出てきています。確定拠出
年金も、2016年6月より普及の拡大に向け改正法が施行されています。さら
に、厚生年金基金改革法が2014年4月に施行され、解散や移行先制度の検討
等、企業年金の再編は第二のステップに入りつつあります。
 本書は、2004年11月に2005年版を創刊以来、本年版で13冊目になります。
本年版は、旧版のデータ等を最新のものに改訂すると共に、確定給付企業年
金に関する記述を拡大・加筆。掛金拠出の弾力化、リスク分担型DBの概要を
解説。確定拠出年金改正法の概要、厚生年金基金改革と労働組合の対応、年
金ガバナンス体制の見直し・強化、マイナス金利政策下の企業年金の運営等、
大幅に加筆しました。
 会社から制度再編提案がなされた時点で、労組員の皆様が、公的年金から
会社提案まで内容を熟知していることが労使交渉のポイントです。そのため
には、年金制度の基本知識と制度再編に際して従業員サイドからの留意点を
組織内で共通認識することが第一歩です。そこで、本書をテキストや副読本
として、年金研修会、勉強会の実施をお勧めします。また、加盟単組からの
ご相談があった際に、本書を参考にして対応されている産別も見受けられる
ようになりました。

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 《最新版》平成28年8月30日発売!!
 「働く人のための確定拠出年金ハンドブック」(第4版)
  ―2016年法改正対応― 日本労働組合総連合会
 NPO法人 金融・年金問題教育普及ネットワーク:共編
 A4判・122頁・頒価1部1,500円(荷造り・送料実費を頂きます)
 ◇◆◇
 本ハンドブックは、施行15年目を迎える確定拠出年金制度が法律制定の趣
旨にそって、「公的年金と相まってサラリーマンの老後生活保障の柱」の一
翼を担える制度に仕上がっていくように、との期待をこめて、主として加入
者、労働組合の立場から課題と対応の「考え方」を示したものです。私たち
の活動の中から、これまでに経験した事例や課題・問題点を踏まえて整理を
行いました。
 第I部は、確定拠出年金制度の概要と基礎知識を法律に沿って解説、第II部
は、制度のポイントである「運用」と「教育」についての考え方と提言につ
いて述べています。
 本書は、旧版のデータを最新のものに改めにとともに、2016年の法改正に
対応し大幅に書き直し、第4版として発行するものです。
 すでに、退職給付制度の一部または全部を確定拠出年金に移行した労組の
皆様には、制度の運営改善に、これから移行が想定される皆様には、制度設
計・運営のご参考になれば幸いです。
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 書籍のお申し込み、お問い合わせ、ご質問、ご相談、研修会講師派遣のご
要望等ございましたら、下記までご連絡をお願い申し上げます。
 内容詳細は下記のURLをご覧ください。
 →http://kinyunenkin.jp/09syuppan.htm
 お問い合わせ、お申し込みは
 NPO金融年金ネットワーク事務局(
 または電話(03-5444-0539)、FAX(03-5444-0303)まで。

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●次号(第167号)は3月1日に送信の予定です。
【NPO金融年金ネットワーク・メールマガジン】
 企画・編集・発行:NPO法人 金融・年金問題教育普及ネットワーク
 協力:(株)格付投資情報センター
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【内容に関するご意見・ご感想】
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ません。ご意見・ご感想等は、下記アドレスまでお願い致します。
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