クッキー生地を寝かせる時間(一晩・一日)寝かせすぎたらどうなる?冷凍庫でもOK?

クッキーを手作りする際に、”型取りして焼き上げる”の前に”生地を寝かせる”という工程がありますね。

クッキー生地を寝かせる時間は、冷蔵庫で2時間はほしいところ。

逆に長く寝かせる分には、「一晩」「1日」しっかりと寝かせても大丈夫です。

クッキー生地を寝かせる理由はグルテンの働きを抑えてサクサクにするため。

なので基本的には長すぎということはありません。

この記事では寝かせる時間で生地がどうかわるのか、焼き上がりはどうなのか「0分」「15分」「60分」「2時間」と4つを実際に作成。画像で比較しながら紹介していきます。

目次

寝かせる時間で生地はどう違う?

クッキー生地

寝かせる時間で、クッキーの生地はどう変わるのか、焼き上がりに差が出るのかを検証しました。

比較したのは、寝かせ時間「0分(なし)」「15分」「60分」「2時間」の4つ。

比べてみたポイントはクッキー生地を寝かせる理由として挙げられる3点についてです。

  • 生地がきめ細かくなる(水と油分、バター等がなじむ)
  • 型抜きがしやすく焼き上がりの形もきれい
  • サクサク食感になる

この3点について、寝かせる時間で実際にどう変わっていくのかを見ていきましょう。

生地がきめ細かくなる(水と油分がなじむ)

クッキーの生地を作り、それぞれ寝かせ時間「0分」「15分」「60分」「120分」の状態で型抜きできる厚さに伸ばしてみました。

アップで見てみましょう。

ひび割れが多くボロボロですね。

少し小さくなった気もしますが、全体的にヒビだらけです。

1時間寝かせるとほぼヒビも入らず綺麗に伸ばすことができました。

60分のものよりもさらに滑らかに。

やはり2時間寝かせると全体が馴染んでいるのがわかります。

型抜きがしやすくなる

では次に、型抜きしたらどうなるのか。比較してみます。

0分、15分のものは生地がやわらかいのか形が少し崩れています。

60分と120分ではそこまで違いがないように見えますね。

寝かせると焼き上がりが綺麗

では一番気になるポイント。

焼き上がりに違いは出るのか、比べてみましょう。

表面のきめ細かさが全然違いますね。

焼く前の段階では60分と120分であまり違いがないように見えましたが、焼き上がりを見ると120分寝かせたものの方がかなり綺麗です。

並べてみると「形」にも違いが見えます。寝かせる時間が長くなると、円に歪みがなく綺麗です。

アップにした画像がこちら

サクサクを目指したい!食感にも違いが出る

焼き上がりの見た目でも寝かせる時間でかなり違いがでていましたが「食感」も変わってきます。

焼き上がったクッキーを「手で割ってみたもの」と「包丁でカットしたもの」がこちら

120分寝かせた生地で焼いたクッキーは「割るとキメが細かく、食べてもサクサクしている」

サクサクなので包丁で切ると崩れやすく、ボロボロになりました。

口にいれても、噛んだ瞬間はサクッと。それが口の中で崩れていく感じです。

結論・クッキー生地は「2時間」寝かせましょう。

ということで、ここまで寝かせる時間の違いを画像で紹介してきました。

生地を寝かせる時間は見た目の違い、食感の違いからも「120分、2時間」がおすすめです。

少し時間に余裕を持って作り始めましょう。

 クッキー生地を「簡単に!」プロレベルにする方法

ひとつはクッキングシートではなく「メッシュのシートを使う」こと

焼く時にでてくる油分がメッシュで下に抜けるので、サクサク食感のクッキーに仕上がります。

シートをメッシュにするだけでプロの味にぐっと近づきますよ。

洗って繰り返し使えるのでこれは持っておきたいところ。


もう1つ大事なポイント

生地はフードプロセッサーで混ぜる。

フードプロセッサーならバターも冷たいままでしっかり混ぜることができます。

手の熱で、生地がダラーーー、っとなることもなし。

クイジナートのフードプロセッサーはパン生地をこねたり、野菜をカットすることもできる優れものです。

寝かせすぎ?クッキー生地を寝かせるって、一晩や1日でもOK?

結論から言うと、生地を寝かせる時間は一晩や1日でも大丈夫です。

そもそも何故生地を寝かせるのか、知っておきましょう。

クッキー生地を寝かせることで、粘り成分のグルテンの働きを弱める効果があります。

生地を寝かせずにグルテン成分が残ったまま焼くと、縮みが起きて焼き上がりが一回り小さく、形が悪くなってしまいます。

また、目が詰まることで食感が固くなってしまうのも、寝かさずに焼いた仕上がりの特徴です。

一方、クッキー生地を寝かせたほうは、良い形を保ったままサクサクとした食感に仕上がります。

加えて小麦やバターが馴染んでくるので、風味豊かで美味しくなるという良いことづくしですね。

このような理由で生地を寝かせる工程が必要になるのですが、グルテンの働きが弱まるまでに必要な時間が2時間程度となります。

あくまでもグルテンの働きを落ち着かせるために必要な最低時間になるので、1日や一晩など寝かせても問題ありません。

寝かせすぎたらどうする?

寝かせすぎ、と感じるのは「生地が固くなった」ということだと思いますが、寝かせる前にひと工夫。

寝かせる前に生地を伸ばしてラップした状態で入れておけば、そのまま型抜きができます。

もし塊のまま寝かせてしまい、固すぎて伸ばせない時は室温で少し待っておけば柔らかくなります。

クッキー生地を寝かせるのは冷蔵庫?冷凍庫?

通常は冷蔵庫で寝かせるのが基本です。

しかし、クッキー生地は生卵などが含まれますので、あまり日をまたぐのは傷みが懸念されます。

2日以上焼く予定が無い場合は、冷凍庫に保管しましょう。

クッキーをいつでも焼けるように、生地をストックとするのも便利ですね。

冷凍した生地を解凍する際は、冷蔵庫で少しずつ解凍していくのがおすすめです。

クッキー生地を寝かせる時ってラップは必要?

クッキー生地を寝かせる時は、ラップは必須になります。

ラップをしないと生地が空気にさらされた状態になり、クッキー生地が乾燥しやすいです。

生地が乾燥してしまうと、水分含有量の差による焼き上がりにムラがでたり、成型の際にボロボロしたりと仕上がりに影響が出ます。

バターや小麦の風味や香りも飛んでしまうので、生地を寝かせる際は必ずラップを使いましょう。

容器に入れた生地にラップをかけるというよりも、生地本体をラップでぴったりと包むようにすると、乾燥を防ぐことができます。

寝かせた生地がカチカチになってたらどうする?

クッキー生地にはバターが含まれるので、冷やすとどうしても硬くなる傾向にあります。

どうしよう!カチカチになっちゃった!失敗?と思うかもしれませんが、問題ないことがほとんどなので安心してください。

カチカチになった生地は、綿棒などで叩き、垂直方向に押すことを意識しながら少しずつ伸ばしましょう。

無理に横方向に押しのばすと、生地が割れてしまうので、押しながら伸ばすのがポイントです。

また、生地を扱う10分前くらいから常温に戻しておくのもひとつの手です。

あまり常温に戻しすぎると、型抜きなど成型がしにくくなるので、ある程度冷えてるほうが扱いやすいかもしれません。

まとめ

レシピなどを見ると、”クッキー生地を寝かせる”という工程が当たり前のように書いてありますよね。

単に”クッキー生地を寝かせる”というだけでも、実はこんなに注意点やポイントがあります。

基本は”ラップにぴったり包んで、冷蔵庫で2時間以上~1日半以内に焼く”になりますので、やってみてください。

長期保管の場合は、忘れずに冷凍庫に入れてくださいね。

上手に寝かせて、形がきれいで美味しいサクサククッキーを作りましょう!

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