魚を食べている時、意図せず魚の骨が刺さってしまうことがありますよね…。
そんな時は、焦らず正しい対処をすることが大切です。
間違った方法で無理やり骨を取ろうとすると、余計に取りにくくなってしまう可能性がありますよ。
今回は、魚の骨が喉で取れない時の裏技や、対処法をご紹介します。
いざという時に焦らないよう、ぜひ参考にしてみてくださいね。
魚の骨が取れない時の裏技はツボ・郄門(げきもん)

郄門(げきもん)と呼ばれるツボを押すことで、刺さった骨がポロッと取れることも。
【ツボの場所と押し方】
郄門は、腕を内側に向けた時の、中央のライン上で、肘と手首の真ん中より少し手首に近い位置にあります。
反対の手の親指で優しく手のひらの方に向かってグリグリと押し続けるのがポイント。
循環器、呼吸器系の症状に効果があると言われており、喉の痛みや咳、動機や息切れなどを感じた時に押してみるのもおすすめです。
鼻血など、出血した時の止血のツボでもありますよ。
こちらの動画でツボの位置が詳しく紹介されています。
動画で見ると分かりやすいと思いますので、ぜひ参考にしてみてください。
間違った取り方をすると喉が傷つく恐れが

骨が刺さった時に間違った対処をしてしまうと、骨が更に取りにくくなってしまう可能性がありますのでご注意ください。
【一般的に言われているやり方】
◆ご飯を飲み込む
◆水を大量に飲む
上記のようなやり方は、骨が更に深く刺さってしまったり、食道の方へ骨が移動して取れなくなってしまう恐れがあります。
喉に深く刺さってしまうと、化膿して手術が必要になってしまう場合もありますので、無理な方法で取ろうとするのは控えた方が良いでしょう。
また一度食事を中断し、口を開けて喉の奥の方をライトで照らし、刺さった骨が見えるかどうかを確認しましょう。
【参考にしたい対処法】
◆水で数回うがいをする
◆ライトなどで明るく照らして、ピンセットで骨を取る
まずは食事を止めて水で数回うがいをしたり、つばを飲み込んでみるのも良いでしょう。
この時、勢い良くうがいしてしまうと水圧で骨が奥に入ってしまう可能性もあります。
様子を見ながらできるだけ優しくうがいしてみましょう。
それでも取れない場合は、口を開けて見える位置に刺さっているかを確認してみましょう。
見える位置に刺さっている場合は、ライトで照らしながらピンセットで抜くのも手です。
ピンセットは、安全のため先が丸いものを選んだほうが良いでしょう。
また、十分に消毒してから使ったほうが無難です。
口の中には細菌が多いので、使用後もしっかりと消毒しておきましょう。
※ピンセットを使用する際は、口の中を傷つけないように慎重に行ってください。
タイ、アジ、サバ、サンマ、ウナギ、アジ、ホッケ、タチウオといった魚の骨は刺さりやすいので、よく骨を取るか、事前にしっかりと処理してあるものを調理することをおすすめします。
特にタチウオの骨は太いので、刺さってしまうと大変なことになりかねません。
上記の魚以外も、骨がある魚を食べる際には十分に注意してください。
また、骨が刺さっているような「違和感」から、刺さっていると勘違いしている場合もあります。
骨が喉を通る時についてしまった傷に違和感を感じるということですね。
この場合は、数日経過すると痛みが無くなる場合もあります。
喉の奥の方に刺さっている場合は、口を開けても見えないということもあります。
違和感が続く場合は、早めに通院しましょう。
喉の奥で取れない時は病院へ

これといった痛みや違和感も無く、正常に食事が出来ている場合は良いですが、数日経過しても異常を感じる場合は病院を受診しましょう。
無理に取ろうとすると粘膜を傷つけたりする恐れがありますし、放置すると感染を引き起こしたり、傷が深くなってしまう場合もありますので、注意が必要です。
場合によっては、発熱してしまうこともありますし、小さいお子様の場合は骨が刺さっていることに気付かない場合もあります。
「骨が刺さったまま気付かずに放置する」ということがないように、少しでも違和感を感じたら確認してみましょう。
魚の骨が取れなくなった時、喉に違和感がある時に受信すると良いのは、「耳鼻咽喉科」で、歯医者や内科でも対応は可能となっています。
CT検査を行えば刺さった骨の位置を確認できますし、内視鏡を使用して骨を抜いてもらうこともできますよ。
自分でピンセットで骨を抜くのが不安な方は、お医者さんにお願いするのも手です。
日頃から気を付けること
◆魚を含め、食べ物をよく嚙んでゆっくり食べる
◆魚の骨の処理に気を付ける
食べ物を大きな口でよく噛まずに食べていると、どうしても骨が刺さったり喉を傷つけるリスクが高まってしまいます。
固いものを食べる時は、意識的に数十回は嚙んでから飲み込むようにしましょう。
骨が多い魚は事前にきちんと処理をしたり、食べる前に骨をしっかりと取ったりすることも大切ですね。
よく嚙むことのメリット
食べ物を食べる時は、基本的に一口に対して30回嚙むと良いと言われています。
良く嚙むことで様々なメリットがありますので、簡単にご紹介します。
◆胃の働きを促進する
◆唾液が多く分泌されるため、虫歯、歯周病、口臭を予防する
◆食欲を抑え、肥満防止になる
◆脳の働きが活性化する
◆顔回りの筋肉が発達し、発音が良くなる
◆唾液の分泌が盛んになり、ガンの予防になる
よく噛むことで、魚の骨など、尖ったもので口の中を傷つけることを予防できるほか、こんなにたくさんの良い効果を期待できます。
しかし、現代人の咀嚼回数は、昔に比べるとかなり少なくなってきているのが現状です。
よく嚙まないで食べていると、顎の骨の成長が遅れたり、虫歯や肥満などの原因にもなります。
日頃から意識的に嚙む癖をつけておくことが大切と言えますね。
また、食べながら水を飲んで、食べ物を飲み込むような食事をしている方は要注意。
よく噛まなくても飲み込めてしまうので、胃に負担がかかりますし、思わぬ量を食べ過ぎてしまう原因になります。
食べながら水をがぶ飲みするのではなく、食事が終わってから温かいお茶などをゆっくり飲むと、食欲、気分ともに落ち着きますよ。
食べ過ぎを抑えたい方にもおすすめです。
まとめ

美味しいお魚を味わって食べれるように、魚を食べる時は以下の点に注意しましょう。
◆よく嚙んで食べる(およそ30回程度がベスト)
◆水で飲みこまずに、落ち着いてゆっくり食べる
◆事前にしっかりと魚の下処理をする・骨を取ってから食べる
よく嚙んで食べることは、体に良い効果をたくさんもたらしてくれます。
30回嚙むことを意識しすぎると美味しく食べれなくなってしまうかもしれないので、軽く心に留めておいて、食べ物の味をしっかりかみしめることに意識を集中するのがおすすめです。
それでも喉に骨が刺さってしまった場合は、一度食事を中断して以下の項目にトライしてみてください。
①数回つばを飲み込んでみる
②数回水でうがいをしてみる(優しくうがいする)
③郄門(ツボ)を押してみる
④それでも取れない場合は、口を開けて喉の奥をライトで照らしてみる
⑤魚の骨が取れそうな位置にある場合は、ライトで照らしながらピンセットで抜く
⑥喉の奥に骨が見えない状態で、1~2日経過しても違和感や痛みがある場合は、耳鼻咽喉科を受診しましょう。
一日経過すると、知らないうちに取れていることもありますので、少し様子を見てみましょう。
それでも痛みが引かなかったり、出血がある、発熱がある、などの何らかの違和感を感じる場合は、注意しましょう。
放置すると喉の傷が悪化したり、深く刺さって取れなくなってしまう可能性もありますので、違和感を感じる場合は早めに対処することが大切です。