大根に”ス”が入るという表現を聞いたことがありませんか?
大根に”ス”が入っているとは、大根の中心部分の水分が抜けて、スカスカになった状態をいいます。
そして大根にスが入っているかどうか、買う前に分かる見分け方があります。
こちらでは、”ス”が入っている大根の見分け方や、”ス”が入ってしまう原因などを解説します。
また、”ス”が入ってしまった大根を美味しく食べるのにおすすめなレシピも合わせて紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
大根にスが入るとは?

そもそも大根に”ス”が入るとは、どのような状況なのでしょうか?
大根にスが入ると、大根の芯に空洞ができてスカスカになる状態をいいます。
大根の美味しさでもあるみずみずしさが無くなり、少し切り干し大根の食感に近くなります。
切り干し大根を食べるつもりでいるならまだしも、普通の大根を食べたいのに切り干し大根っぽいと残念な気持ちですよね。
すいり大根になる原因
すいり大根になる原因は以下のことが挙げられています。
・土壌の水不足
・肥料の不足、又は過剰
・収穫に最適な時期よりも遅く収穫した
・春~夏にかけて育った大根
・成長が早すぎた
など、いろいろな要因が考えられます。
いずれも、大根に”ス”が入った状態は腐っているというよりは、大根が老化している状態だと言われています。
スが入った大根の見分け方・買う前に分かる?

せっかく買うなら、スが入った大根はできるだけ避けたいですよね。
そこで、買う前でも見分ける方法があります。
ポイントは、葉っぱの断面を見ることです。
葉っぱの根本から3、4㎝くらいのところを折ってみてそこに空洞がある大根は避けた方がいいかもしれません。
これは確実に当たる方法ではないのですが、おおむね見分けることができます。
葉っぱがカットされているスーパーなどではちょっと試しにくい方法なので、直売所や八百屋などでやってみるといいですね。
あとは、無難に1/2カットされている大根の断面を見て買うのが確実だと思います。
このスカスカした大根は食べれる?

先述したように、スカスカになった大根は、腐っているわけではないので食べられます。
ただし、変なにおいがしたりヌメり気がする場合は明らかに傷んでいるのでやめましょう。
すいり大根は、みずみずしさがなくなってスポンジのような食感になるので、美味しく食べるには調理方法を選ぶ必要があります。
ほどよく水分が抜けているので、凍らして大根おろしなどにすると使いやすいです。
また、スポンジ状態になっているので煮物や漬物などが味が染みこみやすく、おすすめです。
スが入った大根のおいしい食べ方レシピ(酢の物・煮物・おでん)

スが入った大根に当たってしまっても、がっかりしないでください。
スが入った大根を美味しく食べられるレシピはたくさんあるので、紹介したいと思います。
大根の千枚漬け
① 2㎜くらいに薄く輪切りにした1/6大根をジップロックに入れます。
② ①のジップロックに砂糖大さじ1・お酢大さじ2・醤油小さじ1/2・鷹の爪1本・昆布1枚を入れます。
③ ②をよくもみ見込んで、空気を抜いて冷蔵庫で3時間ほど寝かせます。
④ 寝かせている間は、たまに天地を返して完成です。
大根と鶏肉の煮物
① 1/3大根を2㎝くらいの厚さのいちょう切りにします。
② ①の大根をお米のとぎ汁でつまようじがすっと入るくらいまで、下茹でします。
③ 鶏もも肉1枚を一口大に切り、ごま油で炒めます。
④ ③の鍋に②の大根を入れ、水200㏄・酒大さじ3・醤油大さじ3・みりん大さじ3・顆粒だし小さじ1/2・生姜チューブ2㎝を入れ、落し蓋をして10分ほど煮込みます。
⑤ 火を止めて、よくかき回してすこし置いて味をしみ込ませて完成です。
おでん
① 1/3大根を2㎝くらいの厚さの扇形に切ります。
② ①の大根をお米のとぎ汁でつまようじがすっと入るくらいまで、下茹でします。
③ 大きいお鍋に、水1000㏄・醤油、酒、みりん各大さじ2・顆粒だし大さじ2を入れ、よく混ぜます。
④ ③の鍋に②の大根とお好みの具材(ゆで卵・ちくわ・はんぺん・さつま揚げなど)を入れ、味がしみ込むまで煮込みます。
⑤ 最後味が薄ければ、塩をひと回しして調整して完成です。
まとめ
最後に、ここまで紹介した内容をまとめます。
・”ス”いり大根とは、芯に空洞が入ってスカスカしている状態
・すいり大根になる原因は、土の水不足であったり、肥料不足や過剰な肥料、収穫時期が遅れたなどが挙げられる
・すいり大根は、葉っぱ部分の断面をみて空洞があるものは、根部分もスが入ってることが多い
・すいり大根は腐っているわけではないので、食べられる
・スカスカの大根はスポンジ状になっていて味がしみ込みやすいので、漬物や煮物にするとおいしく食べられる
購入前に美味しい大根を見分けて、ス入り大根に当たってしまっても美味しく料理して食べちゃいましょう!