玉ねぎの表面にススのような黒い粉がついていることがあります。
さらに一枚めくったら、黒い粉がびっしり!なんて玉ねぎもありませんか?
この黒い粉は黒カビの一種で、玉ねぎの皮を剥いだり流水で洗ったりして取り除けば食べても問題ありません。
とはいえ、黒い粉の正体が黒カビと知ったら快く食べる気になりませんよね。
なのでこちらでは、この黒カビの正体を詳しく解説します。
合わせて、食べられないカビやカビをなるべく増殖させない玉ねぎの保管方法を紹介します。
食べられるカビとそうでないカビの種類がわかると、安心して玉ねぎの調理ができますよね!
ぜひ最後までご覧ください。
根や葉に黒いカビがあるのは取り除けばOK

玉ねぎに発生した黒いカビは、表の1~2枚までしか感染しないので、皮をはいでしまえば問題なく食べられます。
この黒いカビの元となる菌は、土の中に常在していて、玉ねぎなどのユリ科にカビとして発生します。
玉ねぎには直接腐敗の原因とはならないですが、りんごやももだと腐らせてしまう原因菌ではあります。
なので黒いカビがついている玉ねぎは、他の野菜や果物の近くに置かないようにして、早めに使ったほうが良いでしょう。
また、黒いカビがついた玉ねぎが置いてあった場所などは、そこにカビ菌が付着しているので除菌剤などできれいにしておくと安心です。
皮を剥いたら中が黒いのは?黒い粉の正体

玉ねぎの表面や根っこの部分以外にも、表面の皮を一枚剥いだら黒い粉がたくさんでてきた!という経験がありませんか?
一見「土かな?」なんて思いますが、これも先述したのと同じ黒カビです。
”黒カビ病”なんて言われたりもしますね。
コウジカビのアスペルギルス・ニガーという菌が原因です。
アスペルギルス・ニガーは、泡盛をつくるときなどにも使われる菌なので必ずしも悪さをする菌ではありません。
ちなみにこの黒カビ病は、9~10月ごろにとくに発生しやすく温かいところに保管すると増殖しやすいといわれています。
いずれにせよ購入したばかりの玉ねぎに黒カビ病があっても、人体に影響がないから陳列されています。
安心して食べても大丈夫です。
白や青のカビは何?

玉ねぎに発生するカビの種類は、黒カビだけではありません。
他にも白いカビや、青い(緑)のカビが発生することがあります。
それぞれ黒カビとは異なる原因菌で、食べられるものと食べられないものがあるので、解説していきます。
白カビの場合
まれに玉ねぎに白いカビが生えていることがあります。
白いカビは、”フザリウム・オキシスポルム”という土に生息するカビです。
この白いカビは、玉ねぎの根から内部に侵入して増殖することで、玉ねぎを腐敗させます。
また、有毒なカビとなるので黒カビと違って食べることができません。
加熱しても消滅するカビ菌ではないので、もったいないですが早めに処分することをおすすめします。
青(緑)カビの場合
ミカンが青くカビて腐敗するのを見たことがありますよね。
玉ねぎに生える青いカビも、ミカンに生えるものと同じでぺニシリウム属のカビの一種です。
青いカビは、黒カビのように取り除いたり、洗って取れれば食べることができます。
このカビも比較的暖かい場所で保管すると、増殖しやすいといわれているので、保管状態に気を付けるようにしましょう。
玉ねぎのおすすめ保存方法

玉ねぎは長期保存ができる野菜のひとつです。
ただ、適切な保存をしないとカビが増殖して不衛生になります。
玉ねぎは、湿気の少ない風通しが良い常温で保存するのがベストなので、家庭でも簡単にできるおすすめの保存方法を紹介します。
新聞紙にくるむ
玉ねぎを1個1個新聞紙にくるんで置いておく方法です。
新聞紙が余分な湿気を吸ってくれるので、玉ねぎの保管に適しています。
新聞紙にくるんで置いておく際は、玉ねぎが積み重ならないように置いておくのがポイントです。
不要なストッキングに入れて吊るす
伝線したものなど、不要なストッキングに玉ねぎを1個入れて玉ねぎの真上でストッキングを結んで、結び玉を作ります。
その上にまた玉ねぎを入れて、結び玉を作って・・とくり返すと一個一個が重ならず、通気性も確保できます。
窓際などに吊るしておくと、場所も取らないのでおすすめな保管方法です。
まとめ
最後にこれまでの内容をまとめます。
・玉ねぎの皮についている黒い粉の正体は黒カビ
・皮や根に黒カビがついていても、皮を剥いだり洗ったりすれば食べても問題ない
・白いカビが生えている場合は、有毒なカビなので食べないほうがいい
・青(緑)のカビは、ミカンのカビと同じなので取り除けば食べても問題ない
・玉ねぎは乾燥した常温での保管が適している
・新聞紙でくるんだり、ストッキングに入れて吊るすのがおすすめ
玉ねぎにカビが生えていたら、食べても問題ないかちゃんと見極められると安心ですね。
また、正しい保存方法でカビを発生させないことも大切です。